◇2352. ディアソムニア寮 ページ5
Ｎｏ ｓａｉｄ.
＿＿＿数日後。
リリア「マレウス！」
マレウス「ん？ ああ、リリアか」
リリア・ヴァンルージュが中退を宣告したその日から、数日の時が経った。
ディアソムニア寮にて、談話室にある寮長専用の椅子に腰掛け、どこか上の空のマレウス・ドラコニアにリリア・ヴァンルージュは彼を呼びかける。
リリア「今週の土曜、ディアソムニアの談話室の特別な占用許可を貰いたい」
マレウス「構わないが……なにをするんだ？」
リリア「シルバーや寮生達が、わしが旅立つ前に送別会を催してくれるそうじゃ」
マレウス「送別……会？」
リリア「うむ。談話室を貸し切るには、寮長の許諾が必要じゃろ？」
マレウス「お前の送別会なのに、お前が許諾を貰いに来たのか？」
リリア「寮生らが申請書作成にまごついておったから、ついな。 副寮長直々の頼みなら、嫌とは言わんじゃろう？ マレウス寮長」
どこかマレウス・ドラコニアをからかうように、口角を上げるリリア・ヴァンルージュ。
そんな彼に「ああ……もちろんだ」と、マレウス・ドラコニアは笑みを返す。
マレウス「他寮の生徒も招くのか？」
リリア「そのようじゃ。クラスメイトに、部活仲間に、教師に……いっそこの際、学園の全員を招くかの」
マレウス「この学園には王族、貴族も多い。皆が揃えば、随分と華やかな集まりになりそうだ」
リリア「そうじゃな。
……では、お主にこれを」
そう言って、リリア・ヴァンルージュはマレウス・ドラコニアに１枚の封筒を手渡す。
「これは？」
「くふふ。開けてみよ」
黒い封に、シーリングスタンプとリボンが施された洒落た包みをリリア・ヴァンルージュから受け取り、封を開けると、中にはワインカラーの紙１枚が入っており、金のインクでこう記されていた。
〜招待状〜
マレウス・ドラコニア様
今週の土曜日、夜7時より
ディアソムニア談話室にて
〈リリア・ヴァンルージュ お別れ会〉
を行います
ぜひご参加ください
*贈り物は不要です
手ぶらでお越しください
それが招待状だとわかると、マレウス・ドラコニアは目を張り、顔を上げる。
マレウス「招待状？ この僕にか？」
リリア「お主にじゃ。 この招待、受けてくれるな？ マレウス」
.
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冬雪(プロフ) - すたさん» コメントありがとうございます。最初から見てくれるの嬉しいです。頑張ります (6月11日 23時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
すた(プロフ) - うおおお！！おもろすぎて最初から見てきました！応援してます！！ (6月11日 22時) (レス) @page50 id: 547c4df5f1 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 潤華さん» コメントありがとうございます。とても恐れ多いですが、すごく嬉しいです。頑張ります (5月20日 21時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
潤華 - 冬雪さんが全占ツク作者の中で一番好きです(変に作者がずけずけ出てきたりしないし)！面白くて何回も見返してしまいます！これからも応援しています、頑張ってください✧ (5月20日 19時) (レス) id: 9876854e3f (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - あんりさん» コメントありがとうございます。楽しみです。頑張ります (5月13日 6時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2023年3月20日 0時
