◆2136. 彼方 ノ 夢 ページ31
Ｎｏ ｓａｉｄ.
イヴ「これで大丈夫かな……。 ルーク先輩、他に怪我しているところはありませんか？」
ルーク「メルシー、イヴくん。 他はそんなに大きな怪我ではないから手当ては必要ないよ」
ルーク・ハントの手当てを終えたイヴはホッ、と安堵し、Aの隣へと移動しソファーに腰を下ろす。
ヴィル「そのあと、アンタ達が持ってきてくれたスキンケア用品でたっぷり保湿をするの」
『さすがオネエ様。 僕なら保湿とか、髪を乾かすのも億劫になってベッドに即ドボンですよ』
ヴィル「偶にはその日もいいかもしれない。 けど、このスキンケア達は��特別��だから、ね」
『それもそうですね』
Aはヴィル・シェーンハイトと向かい合わせになるように座り、くすり、と笑った。
彼らが、危険を顧みずにヴィル・シェーンハイトに届けた化粧品だ。 それはなによりも��特別��で、さそがし良い効果があるに違いない。
ふと、ヴィル・シェーンハイトはソファーの背もたれに身を預け、天井へと顔を向けた。
ヴィル「…………なんだか数日前まで��普通��だったことが、夢みたいに感じる。 イデアも、オルトも……アタシ達と同じで、��普通��の生活を求めているだけなのかもしれないわね」
『(��普通��の……)』
イヴ「(生活……)」
ヴィル「友達を家に呼んで一緒にゲームをしたり、星を見ながら将来の夢を語り合ったりする……そんなささやかな��普通��を」
ルーク「……………………」
エペル「……………………」
ヴィル・シェーンハイトの、うわ言のような言葉を彼らはただ黙って聞いていた。
ヴィル「でも、現実はいつだってアタシ達に厳しい。 ……アタシは、アタシのためにあの兄弟のささやかな夢を砕きにいく。 アイツらも全力でアタシ達の夢を砕きにくればいい」
Aは口を開いた。
『それは、計り知れないくらいの覚悟を持っていないと出来ないことですね。 誰かの夢見てきた夢を砕く、それってその誰かを��殺す��のと同じことですから』
ヴィル「じゃあアタシ達は人殺しね。 ��救い��なんて綺麗なものじゃないものね。 誰かのハッピーエンドの裏では、誰かが泣いてるものよ……」
『でも、その泣き声に誰も気づかない。
周りの奴らはハッピーエンドに導いたヒーローや、不特定多数の誰かをやれ褒め称え、やれ拍手喝采を浴びせ、やれ胴上げするのに忙しいからね』
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冬雪(プロフ) - たまごっちさん» コメントありがとうございます。これからも夢主達のことを見守っててくれたら嬉しいです (2022年8月12日 15時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
たまごっち - "男"の手は彼女達をすり抜ける。……ということはもう、お父さんって…あぁぁぁ、続きが楽しみすぎる！！！夢主ちゃんとイヴちゃん、幸せになって…(泣) (2022年8月12日 11時) (レス) @page37 id: 761df69c60 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - とうもろこしさん» コメントありがとうございます。父親参戦です (2022年8月12日 9時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
とうもろこし - お、お、お父さん！？！？夢主達、少しづつ記憶を取り戻してきてるってこと…？ (2022年8月12日 9時) (レス) @page37 id: 761df69c60 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - トワさん» コメントありがとうございます。ふとした時に雰囲気変わるスカラビアいいですよね。頑張ります (2022年8月11日 22時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2022年7月23日 0時
