◆2126. 惑イ 惑ワス ページ21
Ｎｏ ｓａｉｄ.
レオナ・キングスカラーはその目を張らせた。
ルーク・ハントはくすり、と笑い、ファントムの亡骸へと足を動かす。
レオナ「………………」
Aは彼の掴んだ腕を離さなかった。
下手すれば、自分でさえも砂になってしまうというのに。 ……いやそもそも、そんな心配なんていらないのか。 だから怖気ずくことなく、戸惑うことなく、その腕に触れられるのか、と。
それはとても馬鹿らしい。考えれば考えるほど、それは途方もない事とすら思えてきたレオナ・キングスカラーは目を細める。
レオナ・キングスカラーの前髪に一筋の髪がぱさり、と垂れる。
『……ん？ もしかしてレオナ先輩、眠いの？』
レオナ「…………」
『うわっ、静かに目を閉じやがった。 起きてください、レオナ先輩！ 向こうでオネエ様達が待っていますよ！』
Aは微睡むレオナ・キングスカラーの両腕を掴み、揺らす。
『寝つきの良いどころの話じゃねえ！ いいんですか、こんな所で眠って！ 適度な温度どころか、心地よい日差しもそよ風すらありませんよ、ここ！ 安眠どころか永眠しますよ！』
レオナ「……」
『あ！ それともレオナ先輩、この状況を夢だと思ってます？ 残念、夢じゃないんだなー、コレが！ 現実でーす！ 辛くてしんどい現実でーす！ １人だけ〈なんだ夢かー〉で終わらすわけねーだろうが！ 夢オチ拒否勢ナメんな！！』
レオナ「(必死すぎだろ、こいつ)」
レオナ・キングスカラーは笑いを堪えていた。
その震えにAは気づくと『起きてんじゃねーですか！』と、結局ツッコミを入れる。
『ほら、あっちでイヴ達が待っているんですから。 一緒に行きましょ』
レオナ「……」
Aはレオナ・キングスカラーの手を引く。
……こんなに小さかっただろうか、とレオナ・キングスカラーはAの手を凝視する。
すると、レオナ・キングスカラーの空いたもう片方の手を、ルーク・ハントが握る。
レオナ「おい」
ルーク「ノン！ 仲間外れはよしておくれ。 さあ、共に行こう！ 我が女王の元へ！」
レオナ「てめぇの女王だろうが。 おい、まさかこのまま行くつもりか？ やめろ、離せ」
レオナ・キングスカラーは強引な２人に手を引かれ、その場から離れた。
歩いていくと、暗闇の中で光が密集したかのような所が見えてきた。 人影すらも見えてくる。
ヴィル「……！ A、ルーク！」
.
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冬雪(プロフ) - たまごっちさん» コメントありがとうございます。これからも夢主達のことを見守っててくれたら嬉しいです (2022年8月12日 15時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
たまごっち - "男"の手は彼女達をすり抜ける。……ということはもう、お父さんって…あぁぁぁ、続きが楽しみすぎる！！！夢主ちゃんとイヴちゃん、幸せになって…(泣) (2022年8月12日 11時) (レス) @page37 id: 761df69c60 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - とうもろこしさん» コメントありがとうございます。父親参戦です (2022年8月12日 9時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
とうもろこし - お、お、お父さん！？！？夢主達、少しづつ記憶を取り戻してきてるってこと…？ (2022年8月12日 9時) (レス) @page37 id: 761df69c60 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - トワさん» コメントありがとうございます。ふとした時に雰囲気変わるスカラビアいいですよね。頑張ります (2022年8月11日 22時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2022年7月23日 0時
