◇1708.プライド ページ36
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ヴィル「アンタのその達者な口からもうこれ以上言葉を吐き出せないように【毒】でその口を塞ぐわ」
『狂気！！！』
ヴィル「冗談よ」
全然冗談に聞こえない。
ヴィル「ルークをそんな風に思う人、初めて見たわ。 ポムフィオーレに興味ない？」
『２人と１匹であの寮で暮らす方が快適だから遠慮しておきますね』
もうこの話は終わりにしよう。
認めたくないが、自分でも口が軽いことは自覚している。 これ以上軽口を叩かないよう、床に散乱した自分の髪を見下ろす。
どうやって処分しようか……と、
『……？』
思ったが、ふと視線を感じた。
窓の方を見れば、木々が生い茂っているだけの風景だが、たしかに誰かの視線を感じた。
『……』
ヴィル「どうしたの？」
『……あの木から、誰かの視線を感じたような気がして……』
ヴィル「……」
でもやっぱり、そこには誰もいない。
けれど、なんだろうか。
この視線は不思議と不愉快に感じない。
なんなんだろう、と気になってしまうくらいだ。
ヴィル「……やっぱり、さっきのはナシ」
『え？』
ヴィル「……バカね、アタシ。
変なプライドなんか捨てて、最初から言えば良かったのよ」
『？』
意味がわからず、首を傾げる。
ヴィル「＿＿アンタが好きよ」
『は、』
唐突だった。本当に。
オネエ様は余裕な笑みで……それでも真剣に切った僕の髪を踏まずに僕に近づく。
ヴィル「他の男の所なんて行かせるわけないでしょ？」
『オ、ネエ様……』
ヴィル「なんてセリフ、どうかしら？」
『……ん？』
ヴィル「ありきたりかしら？ でも今度の映画、純愛ものだから、捻った言葉の告白よりも真っ直ぐな言葉の告白のほうがいいわよね？」
『えと……えいが？ いまの、えいがのセリフ？』
ヴィル「ええ、そうよ。 アンタの反応が見たくて敢えて言わずに言ったの。いい表情が見れたわ、ありがとう」
にこり、と微笑むオネエ野郎。
ああ、そういえば映画研究会とかいう部活に所属していましたねオネエ様。 にしてもなんで今なのかなオネエ様。
『このドＳオネエが！！！！！』
茜色の斜陽が差し込む部屋で、僕はそう叫んだ。
ヴィル「あら、本気にしたの？ アタシがアンタに告白なんて今するわけないでしょ」
『弄びましたね！？ 可愛い後輩を！』
ヴィル「アンタほど生意気な後輩はいないわよ」
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冬雪(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます。そこまで褒め潰されてしまうと照れてしまいますねえ。とても嬉しいです (2022年5月9日 22時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - 悪役だけを。を読んでもっとツイステが好きになりました。それぞれの主人公達に対する感情が細かく書かれていて何度も読み直しました！無自覚だったり少し歪んでいたりNRC生らしさが出ていて二次創作の中で1番キャラ達の性格が原作に近いと思っています！ (2022年5月9日 1時) (レス) id: 8cb660ee08 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 乙女になりたい。さん» コメントありがとうございます。頑張ります (2021年12月25日 12時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
乙女になりたい。(プロフ) - 久しぶりの更新嬉しいです！無理せずに応援してます！ (2021年12月25日 3時) (レス) id: 164d74e16c (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 猫太郎さん» コメントありがとうございます (2021年11月28日 17時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2021年11月14日 0時
