◇1705.愚挙 ページ33
ルーク.
＿＿『うん。そっちの方がいい。僕はオネエ様のそーいうところが好きだ』
キミは、ヴィルにそう真っ直ぐ伝えた。
なんて心が綺麗な子なんだろう、と実感した。
感動した。 エペルくんが惹かれた理由が理解できる。 私も、キミの人間性が好きだ。
しかし、なんだろうね。
とにかく、キミとヴィルの繋がりを見ていると、腹の奥が、まるで煮えたぎる如く、気持ち悪くて仕方がなかった。
そして、ある願望が頭の中をよぎる
ルーク「(私のことも、見てくれないだろうか)」
どんな感情でもいい。
私のことを見てほしかった。
そう思うと、自然とあの毛皮に手を伸ばしていた。
『＿＿』
全て話し終えると、Aくんは唖然とした表情を浮かべていた。
『……まさか、僕の気を引くためだけに？』
ルーク「そうなるね」
『……バカだ』
ルーク「……ふふ。キミならそう言うと思った。 でも、嬉しいんだ。なんでだろうね。とても、嬉しいんだ」
満たされていく感覚を感じる。
ルーク「けれど、何故キミはそんなに傷ついたような顔をしているんだい？」
逆に、Aくんは悲痛な表情を浮かべる。
怒っているのか、はたまたこんな私に呆れたのか、不安なのか、恐怖なのか、どれも当てはまらないな。 でも悲しそうだ、というのはわかる。
私はそんな彼女に近づいて触れようとした。
しかし、振り払われた。
今度は、心臓が痛くなった。
『こんなことされても、君は嬉しいのか？ 僕だって人間だ。嫌なものは嫌だ。僕に目を向けてほしい？なんだそれは！ 君は僕のことが嫌いなのか？』
ルーク「！？ 違うよ。私はそんなこと一言も、」
『なら、こんなことをするな！ 自分でも理解出来ない感情で、僕を振り回すな！ こんな事をしたって僕は君を見損なうだけだし、周りも、君から離れていくだけだ！」
ルーク「……」
何故、キミはそんなに悲しそうなんだろう。
キミがそんな顔をする必要なんてないのに。
とにかく、言葉をかけてやらないと。彼女が泣いてしまわないように。
ヴィル「喧嘩なら後でにしてくれる？」
しかし、奥の部屋から出て来たヴィルに遮られてしまった。
ルーク「ヴィル……」
ヴィル「アンタの奇行は今に始まったことじゃないからとやかく言わないけど、今は頭を冷やしてらっしゃい」
……
ルーク「ウィ。わかったよ」
.
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冬雪(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます。そこまで褒め潰されてしまうと照れてしまいますねえ。とても嬉しいです (2022年5月9日 22時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - 悪役だけを。を読んでもっとツイステが好きになりました。それぞれの主人公達に対する感情が細かく書かれていて何度も読み直しました！無自覚だったり少し歪んでいたりNRC生らしさが出ていて二次創作の中で1番キャラ達の性格が原作に近いと思っています！ (2022年5月9日 1時) (レス) id: 8cb660ee08 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 乙女になりたい。さん» コメントありがとうございます。頑張ります (2021年12月25日 12時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
乙女になりたい。(プロフ) - 久しぶりの更新嬉しいです！無理せずに応援してます！ (2021年12月25日 3時) (レス) id: 164d74e16c (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 猫太郎さん» コメントありがとうございます (2021年11月28日 17時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2021年11月14日 0時
