◆1564.箱入り王子 ページ25
.
どうしたのだろうと、イヴと顔を見合わせて不思議に思いながら、ツノ太郎を観察していると、トレイ先輩とケイト先輩が「もしかして……車酔い！？」と焦り出す。
それに続いて驚くジャミル先輩とカリム。
『授業で箒で空飛んでる奴らが乗り物酔いなんてすんの？』
カリム「だ、大丈夫か、マレウス！？ 車を止めたほうがいいか！？」
ジャミル「慌てるな、カリム！ こんな時のために
酔い止めの薬を用意してある！」
イヴ「ツノ太郎くん、大丈夫？」
マレウス「……騒がしい。
僕が乗り物酔いなどするわけないだろ」
こっちが心配しているのは知ってか知らずか、ジト目で僕らを見るツノ太郎。
マレウス「車というものを、ゆっくりと堪能していただけだ」
ジャミル「そ、そうですか……。安心しました」
ケイト「よく考えれば、マレウスくんが静かなのは、いつも通りだよね〜」
トレイ「早とちりか……やれやれ」
イヴ「何事もなくて良かったよ。一応、袋を出したんだけど……」
『準備万端だなーイヴ』
次期王の座につく奴の嘔吐シーンはレアではあるけれど、見たいとは思わない。
グリム「んじゃツノ太郎はなにを見てたんだ？ おもしろいもんでもあったのか？」
マレウス「ただ、外の景色を眺めていただけだ。
なにせ、僕は車に乗るのが初めてだからな」
『へー……え！？』
ジャミル「えええええええええっ！！！？？？」
トレイ「えええええええええっ！！！？？？」
ケイト「えええええええええっ！！！？？？」
カリム「えええええええええっ！！！？？？」
グリム「えええええええええっ！！！？？？」
イヴ 「えええええええええっ！！！？？？」
聞き流しそうになってしまった。
王族なら実家にリムジンの１台や２台、所有しているかと思ったが、まさかの乗り物初体験。
マレウス「茨の谷には、機械仕掛けのものはほとんどない。それに飛んだ方がよほど早いからな。わざわざ地を這う機会など使う必要もないと思っていたが……乗ってみると、広いし、なかなか快適だな。悪くない気分だ。これならば、お前達がよく車を使うのも合点がいく」
『(ツノ太郎って……)』
ワンチャン、異世界人である僕らより世間知らずなのかもしれない。
トレイ「この車が特別なだけなんだが……」
ケイト「初めて乗ったのが、こんな高級車なんて、レアな体験だよね〜」
.
◆1565.車内観光→←◆1563.安心できるが落ち着かない
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 177人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
冬雪(プロフ) - 京凛さん» コメントありがとうございます。好きになってくれて嬉しいです。頑張ります (2021年8月27日 21時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
京凛(プロフ) - すごい面白いです!!!このシリーズが大好きなので毎日更新楽しみにしてます!!!文才が神、、、この作品も冬雪様も大好きです!!!更新頑張ってください!!応援してます!! (2021年8月27日 20時) (レス) id: c8e77dbc20 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - ナギさん» コメントありがとうございます。頑張ります (2021年8月25日 19時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 待ってましたぁぁぁぁ(´；ω；｀)更新頑張ってください！応援してますっ！ (2021年8月25日 13時) (レス) id: 2f778f3504 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：冬雪
| 作成日時：2021年8月25日 0時
