◇1390.味方などいない ページ41
イヴ.
イヴ「最低品質な物は使っていませんよ？」
ヴィル「品質の問題ではないのだけれど……確かに品質は申し分ないようね。どれも普通」
ヴィル先輩、相変わらず手厳しい……。
けれど一口食べただけでそんなことがわかるのか。
ヴィル先輩、食べ方や姿勢がちゃんとしてるし。
そういう類の教育や、舌がたしかなものになるように育てられてきたのだろう。
お家に専属のコックさんとか居そうだ。
イヴ「私達は一切手伝っていません。料理は全てシルバー先輩の手で作りました」
ヴィル「そんなことはわかってるわよ。
アンタ達の料理は一癖も二癖もあるからちゃんと覚えてるわ」
イヴ「ひ、一癖も二癖も……」
「あら、美味しいってことよ」と意地悪な笑みを浮かべるヴィル先輩。
私とAちゃんの料理を食べてくれた人は口を揃えて「美味しい」とは言ってくれるけれど二言目には必ず「不思議な味がする」という。
私とAちゃんもこの世界の料理は美味しいけれど、不思議な味だと思うことがある。そろそろ慣れてきたけれど。
住む世界が違うと、やはり何かしらの違いが出てくるのだろうか。
そのことを尋ねようと、隣に立つAちゃんのほうに振り向くと、
イヴ「(……いない)」
先程まで隣に居たというのに。
辺りを見渡せば、Aちゃんはイデア先輩の前に仁王立ちをしていた。
『一口くらい食ったらどうなんですか』
イデア「だ、だから無理だって。 出された料理は食べても食べなくてもいいんでしょ？」
『食べてもないのに評価されるとこっちはこっちでイラッとするんですよねー』
イデア「どう思うかはシルバー氏次第であって、A氏とイヴ氏は関係ないと思うのだが？文句言える立場ではないでしょ」
『まあまあ、そう言わずに。
食わねぇと穴という穴に突っ込むぞ』
イデア「ひぃ！」
私から見たAちゃんは背を向けているため表情は見えないけれど、イデア先輩が顔を青くして肩を竦めているため、すごく怖い表情をしているんだろうなぁ、とは思う。
声色も少しドスが効いてるし。
ヴィル「やめなさいA」
イデア「ヴィ、ヴィル氏！ 拙者を守ってくれるでござるか！？」
ヴィル「そういうことはアタシが見えない聞こえない場所でやってちょうだい」
イデア「違った！！ 誰か助けて！！」
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冬雪(プロフ) - 瑠奈さん» コメントありがとうございます。笑ってもらえて嬉しいです (2022年7月31日 22時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
瑠奈 - ジグソーパズルwww (2022年7月31日 21時) (レス) @page48 id: f6c02603c1 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - パラディさん» すみません。何故かリンクできなくなっていましたね。リンクできるようになったので良かったらどうぞ (2021年4月17日 20時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
パラディ - 続きはいつ投稿されるでしょうか…？続きが気になってしまって…でも無理せず頑張って下さい! (2021年4月17日 20時) (レス) id: 4799a50d98 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - アヤさん» コメントありがとうございます。頑張ります (2021年4月12日 22時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2021年2月24日 0時
