◆1074.満月の獣 ページ38
Ｎｏ Ｓｉｄｅ.
「さっきの悲鳴って……あの人達もしかして狼男にやられちゃったのかな……」
「だ、大丈夫だって！
それより自分達のことを考えないと……」
寮生達を見捨て、購買部から離れた場所まで走って来た男女は荒れた息を整えていた。
しかし��それ��はすぐそこまで来ていた
草をかき分け、近づく音。
それは確かに男と女に迫っていた。
「ひっ！ し、茂みが揺れてる……！」
「早く逃げよう！」
男が女の手をとって、学園の関係者がいるであろう校舎の方へと走り出そうとしたその時、男は足を止めた。
この暗闇の中、不気味な光を保つランプを持って立つフードを深く被った人物に男は目を張った。
「え、さ、さっきの子……？」
女は先程、狼男の説明をしていた生徒達と一緒にいたフードを深く被った生徒だと思っている。
『……なんで、さっき助けてくれなかったの？』
「え……」
「まさか、本当にやられて……」
『酷いよ……見捨てるなんて……』
「だ、だって僕達には関係ないし！」
『君達が見捨てたせいで……さっきいた生徒達も君らを恨んでるよ……でも、僕は許してあげる』
「ほ、本当……？」
『うん。 僕らの仲間になったらね』
��監督生��が口角を上げてそう言うと、男と女の背後に��何か��が近づいて来ていた。
「ヴォ……ヴォ、ヴォマエラァァァ……」
人間のものとは思えない並外れた低い声。
男と女は恐る恐る振り返った。
カリム「ズタズタニィィィィ！！！ シテヤルゥ！！！」
眼光を鋭くさせ、歯を剥き出しにした男が男女に襲いかかってきた。
「ぎゃぁぁあああっ！ 狼男だあああああ！」
「あっちいってー！」
『(……なんだあのカリム)』
本物の狼男が現れたと錯覚し、怯える男女達の傍らでAはいつもと違う雰囲気のカリム・アルアジームに目を張っていた。
姿勢を低くし、唸り声を上げながら獲物を狙っている様は本当に狼のようだ。
「は、早く魔法で倒しちゃってよ！」
「き、効くかわかんないのに……？」
「いいから！！」
男が杖代わりの自撮り棒を狼男に向けると��監督生��はその手を掴む。
『なんでそんなに怖がるの？ あいたかったんでしょ？ ねえ、遊ぼうよ』
「ひっ！
さ、触るなああああああ！！！」
『！』
��監督生��の手を振り払うと、男は自撮り棒で��監督生��を殴ろうと振り上げた。
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三色弁当(プロフ) - 冬雪さん» 了解しました (2020年12月22日 23時) (
レス) id: a10eeaec6a (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 三色弁当さん» とても心強いです。よろしくお願いします (2020年12月22日 23時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
三色弁当(プロフ) - 冬雪さん» いえ、上から目線と感じてませんので安心してください、長々とすみません、、主様の作品は素敵なのでもし、有り得ないかもしれませんが盗作がされた場合、通報等協力しますのでその時はよろしくお願いします、、 (2020年12月22日 22時) (レス) id: a10eeaec6a (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 三色弁当さん» 読みました。自分の作品とは違って落ち着きのある作風だと思いました。上から目線で申し訳ありませんが良いと思います (2020年12月22日 22時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
三色弁当(プロフ) - 冬雪さん» そうなんですね。私も少しずつ書いてますが読んでもらえますかね (2020年12月22日 21時) (レス) id: a10eeaec6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2020年12月22日 0時
