◇506.不穏 ページ27
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扉を開け閉めする音が聞こえ、目を開ける。
『んー……？』
上半身を起こし、イヴがトイレにでも行ったのだろうかと隣に目を向けるがイヴは寝ていた。
その代わり、グリムの寝言が聞こえなかった。
今日の騒動があって、疲れた僕らはスカラビアに泊まって、窓の外を見れば、まだ太陽すら昇っていない真夜中だった。
『(あいつ……何処行ったんだ？)』
僕は少し気になってイヴを起こさないように部屋から出た。
『あ』
キョロキョロと辺りを見渡すと、グリムの後ろ姿があった。
トイレに向かうなら部屋に戻ろうかと思ったが、グリムが歩いている方向はトイレから逆方向だ。
僕はグリムにバレないように物音立てずについて行くと、辿り着いたのは談話室だった。
物陰に隠れながらグリムの様子を伺う。
『(何やってんだ？あいつ)』
何故か床に鼻を近付かせながら談話室内を徘徊している。どうやら何かを探しているようだ。
マジで何をしているんだ？
グリム「……ハッ！」
するとお目当ての物を見つけたのか、瓦礫の下を探るとグリムはなんか見たことある黒い石を手に取った。
『(あれって……)』
するとグリムはその石を一口で食べた。
グリム「これは……スパイシーでありながら深いコクのあるまほやかなお味……なんだゾ。
ああ……もう食べ終わっちまった。もっと……もっと黒い石が食いてぇんだゾ……」
『(うわぁ……)』
毎回地面に落ちるてる物は食うな、と言っているのに食べやがったよあのグリム童話。
一言何か言ってやろうと足を一歩前に出した時だった。
ジャミル「何をしているんだ？」
『！』
肩を掴まれ、振り向くと、そこにはカリムとジャミル先輩が立っていた。
カリム「なんだ、まだ寝てなかったのか？」
『君らこそ』
カリム「オレは久しぶりにジャミルとマンカラしてて……見事に全敗しちまったぜ！」
ジャミル「カリムはいつもワンパターンなんだよ」
アレがあった後だったというのに、元気だなこいつら。
ジャミル「それで君は何をしていたんだ？」
『ああ、僕はグリムを……』
グリムがいた場所に目を向けると、そこには誰もいなかった。
『あれ？』
カリム「グリム？」
ジャミル「見渡す限りいないようだが……。寝ぼけていたんじゃないか？」
『……』
たしかに談話室に居た筈なんだけどなぁ……
『……寝ぼけてたのかな』
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冬雪(プロフ) - ブルーサファイアさん» ご報告ありがとうございます (2020年10月4日 18時) (
レス) id: a124ecb095 (このIDを非表示/違反報告)
ブルーサファイア(プロフ) - 507話の『お前の宴好き、なんとかならないのか？』のところなんですけどアズールのセリフになってますが喋り方からしてジャミルではないでしょうか？ 何度も読み返してます！頑張ってください！ (2020年10月4日 15時) (レス) id: bd3a10c6c4 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - moekaさん» ◆１５◇のProfileで詳しく書いたつもりのものがありますのでそちらへお願いします (2020年8月25日 17時) (レス) id: cd043d76e1 (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - それぞれの監督生の性格などが詳しく知りたいです。検討をお願いします。 (2020年8月25日 16時) (レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - 冬雪さん» ありがとうございます(*´▽｀*) (2020年7月29日 10時) (レス) id: ebf2abea67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2020年6月24日 0時
