◇131.どちらが獣か ページ37
イヴ.
イヴ「ちょっ……」
寮長さんを止めようとするとAちゃんに止められてしまう。
レオナ「言葉の使い方には気をつけた方がいいぞ?草食動物」
『草食動物とか肉食動物とかどっちでもいい。
これ以上やめないって言うなら僕はお前を殴ってでも止める』
レオナ「お前が?魔法も使えない、狩りの仕方すら知らなそうな草食動物が俺を止められんのか?」
『殴ってでも、って言っただろ』
その場の空気がピリッ、とするほど、お互い冷たい目つきで睨み合っている。
離れた場所にいる私ですら寮長さんの睨みは怖いと思ってしまうのにAちゃんは怖がらないどころか反抗して、寮長さんに噛みつこうとしている。
レオナ「お前に俺は倒せない」
『お前に僕は倒せない』
レオナ「……」
『僕がお前の天敵になってやる』
逆にAちゃんが獣に見えた。
すると寮長さんは口角を微かに上げた。
レオナ「お前……面白ぇな」
そんな時だった。
ジャック「何してんスか、あんたら」
ジャックくんがこちらに近づいてくる。
レオナ「ん?縄張りに踏み込んだ奴らとちょっと遊んでやってるだけだろ」
ジャック「初心者いたぶって何が楽しいんスか」
『そーだそーだ!』
ラギー「あんたは少し黙ってましょうか」
『ムグーッ!!』
ラギー先輩がAちゃんの口を塞ぐ。
ラギー「なーにぃ?ジャックくん。正義のヒーローみたいでカッコいいッスねぇ。シシシッ」
ジャック「俺はただ、みっともなくて見てられねぇって言ってるだけっす」
レオナ「はっ、しらけること言うぜ」
「おいジャック!てめー1年のくせに生意気だぞ」
ジャック「……あんたらこそ、上級生のやることじゃないんじゃないですか」
「あんだとぉ!?
お前もやられたいんかよ!」
……かっこ悪い
歳下のジャックくんにオラつく先輩達がただただ、男としてどうなの、と思うくらいみっともないと思った。
レオナ「……お前らほんとそっくりだよな」
『?』
イヴ「?」
レオナ「2人揃ってゴミを見るような目であいつらを見やがる」
そう言った寮長さんは可笑しそうに笑った。
そして一気に冷めた表情をして「飽きた」と一言。
レオナ「行くぞ、ラギー」
ラギー「ウィーッス」
寮長さんとラギーさんはAちゃんから手を離すと先輩方を連れて寮の方へ行ってしまった。
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冬雪(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます。面白い、と思ってくれて嬉しいです (2022年12月8日 18時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - めっちゃ面白すぎる!! 夢主ちゃん良い子すぎて泣ける、、、 (2022年12月8日 16時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - Rukia (ゆっくりゆる)さん» コメントありがとうございます。少しでも楽しめたら嬉しいです (2021年4月11日 23時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
Rukia (ゆっくりゆる) - 120話ツボりました。他の話もですけど面白かったです。このやr((殴 すとーりーおおいねぇ。(思考停止) (2021年4月11日 21時) (レス) id: 2e12baa0e6 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 13番さん» 報告ありがとうございます (2020年9月6日 14時) (レス) id: a3f0fbae31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:冬雪 | 作成日時:2020年4月6日 4時