◆70.ハートの女王との約束 ページ25
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先輩を見て僕は絶句した。
そこには、マジカルペンを構えた先輩がいた。
『魔法！？』
リドル「物を宙に浮かす魔法。キミ、ほんと飛べないんだね」
『えぇ……僕今めっちゃ喜んだのに……』
リドル「でも見てて面白かったよ……あ」
『え？……グエッ』
リドル先輩の「あ」はなんの「あ」だったのか聞こうとした刹那僕は地面に不時着した。
突然のことで、そのまま地面に倒れた。
『え、なに、なんで！？』
リドル「……」
『ちょっ、先輩！降ろすなら降ろすって言ってくださいよ！』
リドル「……ごめん」
『ていうかなんで後ろ向いてるんですか』
リドル先輩は何故か僕に背を向けていた。
リドル「キミ、飛行術の授業は参加しないと思うけど箒乗るならスカートは避けてやってね」
『あ、もしかして見えちゃいました？』
リドル「……」
『お見苦しいものをお見せしました。
ということでワンモアチャンス』
リドル「もうやらない！！」
チラッと見えたリドル先輩の耳は赤かった。
こんな風に気まずくなってしまうなら今度からスパッツを履いておこう。
うん。そうしよう。僕結構動くし。
『まあ、満足したので箒お返ししますね』
リドル「……」
箒をリドル先輩に渡す。
『ありがとうございます、リドル先輩』
リドル「……君ってさ」
『？』
リドル「ボクといて、楽しい？」
『楽しいですよ』
リドル「案外あっさりと答えるんだね」
『先輩、何か不安な事でもありました？』
そう聞くと、言いづらいのか目を逸らした。
『言いたくないなら言わなくていいですけど』
リドル「……昼休みの時」
『昼休みの時？』
リドル「キミはボクと友達になろうって言ったね」
『言いましたけど……まさか友達に！？』
リドル「ならない」
『なんだよぉ！！』
期待させやがって。
リドル「でも、キミならいいかなって……」
『え？何がです？』
リドル「ボクのこと、嫌いにならないで」
聞き覚えのある言葉だった。
前にもリドル先輩は僕に似たようなことを言った。
真っ直ぐ僕を見ているのに、不安な色をしている。
僕は小指を差し出した。
『約束しますよ』
リドル「！」
『僕はリドル先輩を嫌いにならない。
リドル先輩が辛い時は助けてあげますし、よっぽどの理由がない限り僕は君を見捨てないよ』
リドル「……キミってやっぱり」
変な子だ
そう言ってリドル先輩は小指を絡めた。
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冬雪(プロフ) - サナさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただければなと思うばかりです (2022年8月11日 20時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
サナ - やっと、2巻なんだゾ(このお話の)。楽しみ。 (2022年8月11日 18時) (レス) id: 2c45cd1730 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - ゆずさん» ご報告ありがとうございます (2020年10月13日 11時) (レス) id: a124ecb095 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - ◆82話のところでトレイ先輩がトイレになっててめっちゃ笑いましたwwww (2020年10月13日 3時) (レス) id: 207a7fb508 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - るなさん» ご報告ありがとうございます (2020年10月4日 18時) (レス) id: a124ecb095 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2020年3月31日 8時
