39.近侍 ページ41
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『近侍……ってなんですか？』
私の言葉に頭を床に打ちつける山姥切さんとこんのすけくん。
「審神者さま！先日ご説明した筈です！」
『え』
「近侍は審神者さまのお傍に仕える者です。近侍は第一部隊の隊長など簡単に言えば審神者さまのサポートをする刀剣男士の役目ですって説明したじゃないですか！」
『ご、ごめんなさい！』
本丸での昼下がり。突然現れた政府の使いと言われているこんのすけくんに��近侍を決めろ��と言われたのが数分前。こんのすけくんに怒られた私は勢い良く土下座した。
「……で、近侍は山姥切殿に任せるのですね」
『え？』
「え？」
「……俺はたまたまここに居ただけだ」
『山姥切さんはたまたまここに居ただけですよ』
山姥切さんと首を傾げながら言えば「紛らわしいんですよ！」と何故か怒るこんのすけくん。理不尽。
「では審神者さま、早々に決めてください。貴女の指名で近侍となる男士を決めてください」
『で、でも断られたりでもしたら……』
「主の命令は絶対です。主である貴女の主命を男士達が断ることが出来る筈ないじゃないですか」
『(でもなぁ……)』
昨日あんな事があったから、まだみんなとの距離は縮まっていないだろうし何より気まずい。無理強いはしたくない主義なので誰かいないだろうか、と頭の中で会話が出来る刀剣男士を思い浮かべる。
『……あ』
「どうなされました？」
『近侍、山姥切さんにします』
「……は？」
「そうでございますか！ふぅ、これでやっと政府に報告出来るので安心ですね。山姥切殿、頑張ってくださいね」
山姥切さんの布を掴んで言えば��何言ってんだこいつ��という顔をされてしまった。悲しい。
「写しにそんな役目務まるわけないだろ……！」
『昨日から思っていたんですがその��写し��ってなんですか？偽物と同じ意味ですか？』
「違う！」
『ならいいじゃないですか。貴方は貴方です』
「……俺は、俺？」
「気になさらずに審神者さま。他の本丸でも山姥切殿はこういう性格をしておりますゆえ」
他の本丸の山姥切さんもこういう性格なのか。どこでも彼は��写し��だと言い張るのか。なんだか少し可笑しい気もするが��写し��の意味を理解していない私は彼の気持ちがわからない。
「それでは私は政府に戻らせてもらいますね。何か厄介事を起こさなければ平和に過ごせると思いますので取り敢えずは死なないように頑張れ、ということです」
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ぬっこ(プロフ) - 胸から刀を出すと言う表現がとても素敵です。続き楽しみにしてます(^-^) (2020年1月15日 21時) (
レス) id: da10b377d5 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 紫鶯さん» ありがとうございます。続きをお楽しみください。 (2019年5月16日 20時) (レス) id: 13dcdbbff5 (このIDを非表示/違反報告)
紫鶯 - とっても面白かったです！ (2019年5月16日 13時) (携帯から) (レス) id: 46e1741f78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2019年4月29日 9時
