【宗教松】転生の歌姫《2》【おそ松さん】 (ページ19)

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65.悪魔ト… ページ19

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お「………」

貴「でも……本当の悪魔は
とても人間に近い顔立ちをしていて…
人間である私を助けてくれる……

私、悪魔が好きです」

お「！」

その瞬間、不意におそ松さんの手が
私の頬に伸びてきた。
顔は人間なのに手は爪が鋭く伸びている

貴「おそ松さん？」

猫を撫でるように手の甲で擦られたり
髪をいじったり…
そして、満足したのかパッと手を離した。

お「さ、戻ろうか」

そして、何事も無かったように
私の手を引いて先へ進む。

悪魔って……優しいけどわからない。

お「この先に、坂道があるんだ。
そこを登れば元の道に戻れるよ」

貴「詳しいですね、おそ松さん」

お「まーな！俺は年中暇だから
この森なんて知り尽くしてるぜ！」

なんの自慢もならないけど
頼もしい…

貴「頼もしいですね、おそ松さん」

お「おう！俺はみんなのお兄ちゃんだからな！
こんくらいどーって事ねぇよ！」

おそ松さんは、こっちを向いて
ニッと笑った。
悪魔に頼りになると思ったのは
初めてだ。きっと、悪い悪魔ばかりじゃ
ないんだろう。私は、おそ松さんの
手を握り返した。握り返した手は
とても冷たかった。

お「…………」

貴「今日は、助けてくれて
ありがとうございました。おそ松さん」

お「…………おう」