■124.誰が犠牲 ページ26
ホークス.
目を赤くしたAは武器を構える。
『つかぬ事をお聞きしますが、貴女の目的とはなんですか？』
「……この世界を水の世界にするの。地上はとても私達魚人にとっては生きにくい場所。でもずっと海の中で過ごすのは嫌なのよ！貴女にはわからないでしょうね！海を汚されて、救いようのない汚れた場所で一生生きていく魚の気持ちなんて！！」
刹那、重たくて痛い程の水圧が俺達を襲う。
轟「ぐっ……」
『……』
滝よりも重い圧に耐えられず、地面に膝をつくと、半魚人から高笑いが聞こえる。
「水は重たいでしょう？でもその程度手加減しているに決まってるじゃない！もっと強めれば貴方達の首なんて簡単に落とせるわ！」
ホークス「……っ……ちょっと、いいかな？」
「何よ」
ホークス「エンデヴァー……さん、は……」
「ああ、あの炎オヤジならそこの紅白頭の坊やが凍らせた水柱の奥底にあるわよ」
轟「……は、」
「あんまりにもウザイから沈めちゃった。しかも凍ってしまったんじゃあもう生きていないでしょ」
その言葉を聞いた轟くんは、虚ろな目をして顔を俯かせる。
ホークス「！！」
刹那、腕を引っ張られ顔全体に水が浸り、上手く呼吸が出来ない。背中にのしかかる水圧と、必死でもがくも腕が固定されているせいで水責めからは回避出来ない。
「あっははは！！これでプロヒーロー顔負けね！私は貴方達を殺して、この世界を水の世界にして！私は真の」
『敵になるつもりですか？』
Aの方を見ると平然と滝に打たれているように水圧に耐え、なんだったら普通に立っている。
「貴女……っ」
『貴女の目的はこの地上を水の世界にする、でしたっけ？魚人ではあの汚い海はただの地獄と……そーですかそーですか。……ふざけんじゃねぇですよ』
轟「白野……」
『私だって海は綺麗なままでいてほしいですよ。貴女の考えは夢のような話ですがいいと思います。ですが、それは多くの犠牲を生むことになります』
「多くの犠牲って人間でしょう！？なら別にいいじゃない！目的を達成するなら犠牲なんて」
『同類にもそんなこと言えるんですか？』
「え……」
『貴女が水を海から汲んできたせいで浜辺に残された魚は？その貴女の足元にいる力なく浮いている魚は？同類のための世界で同類を殺すとは、この状況どう説明するおつもりで？』
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冬雪(プロフ) - 夢桜さん» ありがとうございます。夢主気に入ってくれて大変嬉しく思います。 (2020年1月13日 1時) (
レス) id: 25f70c9881 (このIDを非表示/違反報告)
夢桜(プロフ) - 遅いですが続編おめでとうございます！更新される度とても楽しく見させて頂いてます！！夢主さんの性格や話が読みやすくてとても大好きです！これからも頑張ってください！ (2020年1月13日 0時) (レス) id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - over the rainさん» ありがとうございます。光栄です (2020年1月2日 19時) (レス) id: e98b400c56 (このIDを非表示/違反報告)
over the rain - え、まって、めっちゃ上手！文章の書きかたが上手すぎてビックリしました！応援してます！ (2020年1月2日 18時) (レス) id: a4bab14be1 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 寝不足猫ﾁｬﾝさん» コメントありがとうございます。頑張ります (2019年12月25日 17時) (レス) id: 38a44182a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2019年12月1日 0時
