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106. ページ6

・藤ヶ谷side

その頃、俺は北山がそんな店へ連れて行かれてるとは知らず。



藤「えっ、出かけてる?」

母「玉森 裕太くんっていったかしら」

藤「なっ」



(あいつ、さっそく連れ出したんだ)



母「約束しているとか言ってね」

藤「そう…です‥か」



(チッ、二人して何処へ行ったんだよ…ったく)



藤「分かりました、また来ます」

母「ごめんなさい太輔くん」

藤「いえ、ふっ」



バタンと扉を閉めた、その直後に思い出す。

(そういえば、この間…)



藤「タマを見かけた?どこで」

横「繁華街の…」



ワタが見かけたというその場所は、その手の連中が集まって来ることでも有名で。

(そんな所へ連れてくわけないよな?)

そう思いはしたけれど嫌な予感が脳裏を過ぎる。



母「なにソワソワしているの?太輔」

藤「別に」



夜になると、不安は益々募っていき居ても立ってもいられなくなり。



藤「俺、ちょっと出て来るわ」

母「えっ、こんな時間から何処へ行くのよ?ちょ、太輔」



(ガチャ、バタン)

母さんの問い掛けに答えもせず、家から飛び出した。



横「確か裕太が曲がった路地の先には」



「クラブYummy」言ってみれば男性客を相手にするホストクラブみたいな店。

「高校生が入れるわけがない」頭の中では、そう思いながらも気になって仕方なく。

しかし店の前まで来ても、自分が中へ入るわけにもいかず。



藤「参ったな」



途方にくれていた、その時ガチャっと扉が開き出て来たのは。



玉「有り難うございましたぁ」



(たっ、タマ!?)



藤「おまっ」

玉「やばっ、ガヤだ」

藤「こんな所で、なにやっているんだよ」

玉「あ、ん〜その…」



驚いたのなんの、ホストみたいな格好をし。



玉「取り合えず、ここじゃなんだし中へ入ってくれる」

藤「いいのか?」

玉「仕方ないじゃん、ふっ」



苦笑いするタマ、たがもーっと驚いたのは。



客「いや可愛いねぇ」

北「可愛い言うな」

客「どうして?」

北「俺は男だ、カッコいいって言え」

客「あはっ、面白い子だなぁ」



(なっ、北山!?)



北「げっ、藤ヶ谷!?」


.

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作者名:Tai.Qi | 作者ホームページ:https://novel.prcm.jp/novel/r1tzGjKmUT2EzAjVIVyN  
作成日時:2018年11月20日 11時

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