ヒカリ証明論＊壱 (ページ37)

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＊怒り【あなたside&銀時side】ページ37

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「っ"……」

あぁ……頭痛い……
って、あれ？動かない……てか、動けない

「縛られ、てる？」

「やっと目覚めましたか。桂Aさん」

「……あなた、確か……」

前から声がして、目をやるとそこに居たのは、部下……みたいな人を連れて、不敵に笑うお見合い相手の西山さんがいた。

「……嵌めたんですか、私の兄が攘夷志士桂小太郎だということを理由に」

「その通り。察しが良くて助かります」

「それで？私をダシに、兄を呼んで取引をしようっていう魂胆……」

「ええ。ついでに、あなたが絡むと、真選組の皆さんも来るでしょう。」

「……真選組に、恨みでも持っているんですか。」

「まぁ、そんな感じです。

でも、まんまと引っかかるなんて思わなかった。助かりましたよ」

「兄は来ないわよ、真選組もね。私みたいな一般人に、そんな時間はかけない」

「どうでしょう……

まぁ、しばらくはここに来ないはずです。なぜなら、場所を教えていませんから。」

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「ちょ……ど、どういう事ですか！」

「A姉は、利用されたって事アルか！？」

その頃、ヅラと何とか敵を巻いて真選組に駆け込むと、俺からの知らせでやって来た新八と神楽を交えて話し合いをしていた。

「お前らも掴んでたんだろ？西山のやってる事を」

「ああ。山崎も潜入させてたが、相手も嗅ぎつけて、頻繁に潜入先を変えやがってる。」

「おかげで、場所の特定もできやしねぇ。厄介なヤツらで、頭を悩ませていたんでさァ」

「まさか、Aが見合いとして利用されるとは……」

「まるで姉上の事件とそっくりだ」

悔しそうに顔を歪めて話す総悟くんに、土方も雑に短くなったタバコを灰皿に押し付けた。

「居場所は分からないのか」

「一応検討はついて隊士を向かわせてるが、既にもぬけの殻だろうな」

「尻尾が出るまで助けに行く事ができねぇってことか」

「……すまない、桂。大事な妹さんを巻き込むようなことになって」

今回だけは状況が状況なだけに、一時休戦にするのか近藤がヅラに頭を下げると、冷静に口を開いた。

「貴様らを責める訳にはいかぬ。気にするな。Aが無事ならそれで良い」

なんて言ってるが、ヅラ。本当は、今すぐにでも、こいつらを殺したいぐらい、怒ってるのが伝わってくるぜ。