° マグルの電話機 ページ10
今日はグリフィンドールとレイブンクローが広い校内を見回るらしい。
クィリナスは、片想いしてる同じ寮生の女子監督生の、シノ・パーキングと小声で話していたけど、私の姿を捉えた途端、話すのをやめる。…話しててもいおのに。
ジャンケンをして彼らは左に見回りを始め、私たちは右。
「ねぇ、A」
『ん？』
「クィレルともう1人って、付き合ってるの？」
『あ、シノと？
んーん、クィリナスが片想いしてるだけ。向こうがどう思っているか分からないけど……』
「へぇ……クィレルとほぼ話したことないけど、そんな相手いたんだ」
『失礼な言い方しちゃって……まぁ、私もワールドカップがあった2日後に電話で話した時知ったけど』
ルーモスで杖先が灯ったそれを頼りに、絵画に向けないよう慎重になって歩いていれば、不意に足を止めたリーマス。
「君と、クィレルが、電話したって？」
『ええ。彼もマグル学を取ってるの。4年生の時、授業中に、マグルの電話機で話してみるといいって先生が仰ってたから、それで交換したの。』
動こうとしないリーマスの腕を引っ張れば、さりげなく手を繋いでて来るもんだから、真っ暗な中顔を存分に赤くした。
『ちょっ……リーマス…手……』
「へぇ……ねぇ、僕も一応お母さんがマグルだから電話の扱い上手だと思うんだけどなぁ」
『ふふっ…人の話くらい聞いてよ……
いいよ、後で番号交換しよ』
「やった……フクロウじゃ配達が少なくとも僕と君の距離だと一日はかかるから……毎日話せるね」
『……ってことは、毎日電話するの？』
「え、いや？」
『………』
楽しげな声から一変、悲しげな声を出したリーマスに言葉が詰まる。
シュンとしてる所を見ると、狼のしっぽと大きな耳が垂れ下がってるんじゃないかってたまに思う。
『嫌じゃないよ、ちょっと照れちゃっただけ。…だって、異性の人と毎日電話したことないから』
ていうか、普通は毎日しないと思う。話すこと無くなるでしょ、いつか必ず。
でも、彼が聞きたかった言葉だったらしくて途端に嬉しそうな声に戻った時初めて、あの声は演技だったのだと思った。
「じゃあ、こんな見回り早く終えて早く談話室に行こう！ココアでも飲んでさ」
『うん、分かった。分かったから、手を離さない？』
ギュッと握られた、少しカサついてるけど立派な男性の手にドキドキしながら聞くも、全く聞いてない。
………ま、いっか。
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どこかのムスメ(プロフ) - 麦わら帽子さん» こんにちは！お待たせしました。本日、続きを公開させていただきます！これからもご愛読のほど、よろしくお願い致します。 (2020年12月18日 16時) (
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どこかのムスメ(プロフ) - ヨルさん» こんにちは！お待たせしました。本日より、続きを公開させていただきます。これからもご愛読、よろしくお願い致します！ (2020年12月18日 16時) (レス) id: ca5bf8a95f (このIDを非表示/違反報告)
麦わら帽子(プロフ) - 了解しました。続きをお待ちしております (2020年12月8日 23時) (レス) id: 73edff1dca (このIDを非表示/違反報告)
どこかのムスメ(プロフ) - 麦わら帽子さん» ご覧頂きありがとうございます！只今絶賛作成中でして、上限まで書き終えましたら、こちらからお知らせさせていただきます。それまでお待ちいただけると嬉しいです…… (2020年12月8日 23時) (レス) id: ca5bf8a95f (このIDを非表示/違反報告)
どこかのムスメ(プロフ) - ヨルさん» ご覧頂きありがとうございます！続きの方ですが只今絶賛作成中でして、公開でき次第こちらからお知らせさせていただきます。最後まで書き切りたい性格でして……お待ちいただけると嬉しいです…… (2020年12月8日 23時) (レス) id: ca5bf8a95f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どこかのムスメ | 作成日時：2020年11月18日 17時
