° 炎凍結術 - You side - ページ44
『ねぇ、どう思う？』
「金の卵？」
『そう。あれ、そのままで開けるのがダメなら、火なのかなって思って炎凍結術かけてやってみたんだけど上手くいかなくて……』
この有様よ……なんて言いながら、夜の校内を灯りふたつで見回りながら、私がリーマスと話していると、彼は眉をひそめて火傷をした指先を握った。
「せっかく手の傷が治ったかと思ったら、指先かい？」
『これもヒントのためよ……けど、ごめんなさい』
「もっと自分を大切にしないと………今度から僕がやるよ」
『だめよ！貴方は、絶対だめ。』
「どうして？」
優しく私の指を撫でると、そのまま指を絡めて手を繋ぐ。
声だけで不思議そうに思っているのが伝わってきたから、溜息をひとつ着いて口を開いた。
『リーマスの指、長くて…綺麗で……大好きなの……だから、傷がついて欲しくないの……』
「けど、それなら僕だって同じだよ？
僕も、君の指が好きなんだ。細くて、でも僕より小さくて、この所々に羽根ペンで出来たペンだこも、全部が好きなんだ」
『ペンだこがあるのよ…？こんなの、綺麗でもなんでもないわ』
「そんなことない。そんなわけないだろう？僕にとっては、綺麗なんだ。だって、それくらい沢山学んで、身に付けたってことなんだから」
少しペンだこのせいで、ゴツゴツして触り心地が悪いのに、彼は全部を否定してくれて、否定的な考えを拭ってくれる。
そんな彼は、凄く素敵で、それでいて辛い。だって、上手く言いくるめられてしまうから、反論できないんだもん。
『じゃ、じゃあ、もう危険なことはしない。そうすれば、ほら！リーマスも、私も、指を痛める必要も無い！』
「僕は大丈夫なのに………けど…ははっ……そうだね、そうしよっか」
まぁ、こうやって私の提案には弱いリーマスなんだけど……それもまた彼の魅力。
『じゃあ、そういうことで……』
「地上も火もダメなら、次は水？」
だいぶ話が逸れたから、慌てて軌道修正するとそれに気付いてくれて、そう提案してくれた。
『水……冷水と温水？』
「じゃあ、監督生たちが使える、お風呂に持って行ってみたら？」
『そうね、明日あたりにでも、やってみる。私ね、最近朝風呂にハマってるの』
「へぇ〜……あ、だから、朝君から石鹸の匂いがするんだね」
『気付いてたの？』
「当たり前だろう？Aの小さな変化も、僕は気付くよ」
『もう、またそうやって上手く言うんだから……』
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どこかのムスメ(プロフ) - 麦わら帽子さん» こんにちは！お待たせしました。本日、続きを公開させていただきます！これからもご愛読のほど、よろしくお願い致します。 (2020年12月18日 16時) (
レス) id: ca5bf8a95f (このIDを非表示/違反報告)
どこかのムスメ(プロフ) - ヨルさん» こんにちは！お待たせしました。本日より、続きを公開させていただきます。これからもご愛読、よろしくお願い致します！ (2020年12月18日 16時) (レス) id: ca5bf8a95f (このIDを非表示/違反報告)
麦わら帽子(プロフ) - 了解しました。続きをお待ちしております (2020年12月8日 23時) (レス) id: 73edff1dca (このIDを非表示/違反報告)
どこかのムスメ(プロフ) - 麦わら帽子さん» ご覧頂きありがとうございます！只今絶賛作成中でして、上限まで書き終えましたら、こちらからお知らせさせていただきます。それまでお待ちいただけると嬉しいです…… (2020年12月8日 23時) (レス) id: ca5bf8a95f (このIDを非表示/違反報告)
どこかのムスメ(プロフ) - ヨルさん» ご覧頂きありがとうございます！続きの方ですが只今絶賛作成中でして、公開でき次第こちらからお知らせさせていただきます。最後まで書き切りたい性格でして……お待ちいただけると嬉しいです…… (2020年12月8日 23時) (レス) id: ca5bf8a95f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どこかのムスメ | 作成日時：2020年11月18日 17時
