° 譲ってくれたから - You side - ページ26
「あ、それ付けてくれてるんだ……似合ってるよ、可愛い」
『ありがとうございます……リー先輩のセンスが凄くいいんですよ』
「僕のセンスなんて、そんな事ないよ。けど、気に入ってくれてよかった」
『……ところで、リー先輩。なんで最近……』
「あ、次は魔法薬学の授業だね。荷物、教室の前まで持っていくの手伝うよ。」
休暇明けで、学校に帰ってきた私はコンパートメントからリーマス達と一緒にいる事が出来ていなかった。というのも、5年生のネイサン・リー先輩が私と何故か一緒にいたがっていて、彼らのそばに行くことも許されない程に距離が近かった。
理由を聞こうとしても、リー先輩は話を被せるように違うことを話す。それに、先輩もグリフィンドール生なのに、スリザリンの同学年とかを紹介される事が多くて、少し怖い。
『あ……』
教室の前にリリーとセブルスがいて、声をかけようとしたら、先輩がすれ違った同じ1年のスリザリン生を呼び止めた。
「A、彼が君と一緒に授業を受けたいって言ってるんだ。」
『いや……でも、スリザリン……』
「いいよね？」
『っ……』
口元は笑みを浮かべているのに、目は笑ってなくてその笑顔に恐怖を感じて何も言えなくなる。
そのまま流されるように、彼と教室に入ることに。
「……アネッサ、だよね、君確か」
『うん』
「君の友達の所に行きなよ。」
『……え？』
「なんか、行きたそうな顔してる。今の人なら、大丈夫だよ。何か言われても、一緒に授業を受けましたって言うから。」
『でも……』
「スラグホーンは、今の人が苦手らしいよ。だから、先生も答えないと思う」
『……本当に、いいの……？』
「もちろん。俺も、一緒に座りたい人いるし。……じゃあ、授業始まりそうだから行くね」
『あ……ありが、と……』
私の言葉も聞かずに、さっさと自分が座りたい人の元へ行ってしまった彼。まさか、そんな提案をしてくれるなんて想像してなかったから、私は辺りを見渡してリーマスの横が空いてることに気付くなり、足早にそこに滑り込んだ。
「わっ………って、A？！」
「A！！あなた、ここに来れたの？」
驚いたように声をかけてきたリーマスと、満面の笑みで振り向いてはわたしの手を握る。
後ろにいたらしいジェームズ達も、久しぶりにこっちに来た私を大歓迎しているのか、途端に賑やかになって……幸せだなぁって、感じた。
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瀬尾早くれな - 初めまして。過去編を途中までと、アズカバンを途中まで、楽しみながら読ませて頂いています。そこで新作のパスワードをお教え頂けないか、と思うのです。続きが気になって、しょうがないのです。更新、楽しみにしております。頑張ってください！ (2020年11月8日 20時) (
レス) id: 222f789a86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どこかのムスメ x他1人 | 作成日時：2019年10月6日 11時
