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『グラウンドが凄い事になってますけど、あれって放置しといて良い感じなんですか？』
雲雀「…そんな事どうでも良いから今は僕を見てよ」
『かまちょな恋人みたいな事言ってくる…どうしたんですか恭弥さん、甘えたですか？』
雲雀「最近二人になれる時間の方が少なかったんだから、その時間を大切にしたって文句はないでしょ」
窓から煙の上がっているグラウンドを見ていると、拗ねた声を出しながら私の方へと腕を伸ばした恭弥さん。どうしたのと聞く前に抱き締められ、そのまま抱き上げられた。私って体重平均かそれより少し多めにあるからこんなに容易に持ち上げられるなんて事有り得ないと思うんだけど。
恭弥さんって見た目細いのに実は結構鍛えてる？いやトンファー振り回して平気な顔してるんだからそれ相応に鍛えてはいるのかもしれないな。そんな関係ない事を考えていると気が付いたのか、恭弥さんは気に食わなそうに私の髪に指を通した。そのまま髪を少しだけ持ち上げ、そこにキスをする。
『待った待った待った、それは本当に恋人がする事なんですよ』
雲雀「いつ僕と恋人になるの」
『とんでもねぇ事を言われてしまった…わざわざ恋人にならなくても一緒に居る事は変わらないでしょ？』
雲雀「まるで恋人と言う関係を避けているみたいだね」
恭弥さんの言葉に、少し黙り込んだ。
さて、ここをどう切り抜けようか。
『…私の父親って不倫して私が生まれたんですよ』
雲雀「だから恋とか愛とかそう言うのは信じないって？」
『まあ…』
雲雀「本当はそれだけじゃないんじゃない？」
『…どうして？』
雲雀「君は僕が思う以上に実の家族に冷めた感情を抱いている。君にとってそれが君の人生を左右するものにはならない…違う？」
…全く、困ったものだ。恭弥さんは私の事をかなり知っている。もしかしたら、私以上に私の事を分かっているかもしれない。
だから尚更、困るんだ。これ以上なんて言えば諦めてくれるのか。
『…待ってくれませんか』
雲雀「待つ？」
『はい。…まだ、心の準備が出来てないんです。だから待ってください。まだ吹っ切れていないものを、この先頑張って吹っ切っていくので。それまで…待っててくれませんか』
雲雀「もし付き合うとしたらそれは僕だって思っても良い？」
『それは間違いないですね』
雲雀「ふうん。それなら良いよ、許してあげる」
…ああ、本当は。吹っ切れるだなんて、思ってもいないのに。
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にこ(プロフ) - セツナさん» ありがとうございます〜！ (2月6日 18時) (
レス) id: 2482e00544 (このIDを非表示/違反報告)
セツナ(プロフ) - 好きすぎます！！！ (2月6日 17時) (レス) @page34 id: 6cc1bafe7a (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - せつさん» ありがとうございます〜！この先原作沿っちゃうのでただの日常は減ってしまうかもしれませんが、時折おふざけ的な日常挟みつつ書きたいと思っていますのでこれからも是非よろしくお願いします！ (2月5日 13時) (レス) id: 2482e00544 (このIDを非表示/違反報告)
せつ(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！こういう日常系のやつ好きです！更新楽しみにしてます (2月5日 9時) (レス) @page22 id: da1a15d406 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にこ | 作成日時：2024年2月2日 19時
