68頁目 〜日常編〜 ページ21
『…はあ…』
廊下から聞こえて来た声に溜息を吐いた。
同級生の持田剣介と言う男が後輩相手に剣道の道着を着て色々と卑怯な事をして決闘を申し込んでいるのだとか。
曰く…原作の一話。
『これってやっぱりいじめだよなぁ。私が騒ぎがあったから〜で道場行ったらみんなびっくりするし…やっぱり教室待機かぁ。…みんな居ないけどね』
本当に何がしたいのか。私のクラスのクラスメイト達も迷わず道場に向かった。まさかのまさかだ、持田剣介は私のクラスメイトだったのだ。このクラスに群れ嫌いの不良代表雲雀恭弥が居る事を忘れて自分偉いです顔してる持田剣介は凄いと思う。まあ、授業受ける事のない恭弥さんだから忘れられても仕方ないのかもしれないが。
教室の椅子に座り、本を取り出して読み始めた。全く、馬鹿馬鹿しい。この後あの馬鹿持田は後輩を自分のものにするとか景品だとか愚かな言葉を並べるのだ。本当に気分が悪い。人を物の様に言うのは良くない。せめて恭弥さんくらい強さと顔の良さを兼ね備えてから言って欲しいものだ。そうでもない奴が偉そうに人を景品扱いだなんて…
山本「あれ、A先輩！」
『…山本くん？』
教室の前を通ったらしい山本くんが私に声を掛けながら駆け寄って来る。教室に誰も居ない事を確認し、今なら良いよな！と言って近付いて来た。
まあ、私以外誰も居ない教室だから入って来ても問題ないだろう。
『道場行かないんだ』
山本「んー…前先輩オレがツナの話した時、まるでいじめみたいだって嫌がってただろ？今回のもそれに近いなーって思ってさ。折角先輩と仲良くなれたのに、先輩が嫌がる事するのもなーって。そしたら先輩の教室に足が向いててさ、オレも驚いた！」
『後輩に懐かれるのは悪い気がしないね』
山本「おっ、そっか！ならオレも隠さなくて良いよな！先輩っていつも正直に物言ってくれるし、オレ先輩と話してると楽しいんだぜ」
『素直に言われると照れるんだけど』
山本「ハハッ、やっぱり先輩良い人だよなーっ！」
そう言いながら笑っている彼も、今は悩んでいる事を知っている。
私の記憶からは、原作の記憶が半分以上…いやもっと消えている。残っているのは日常編と、この先登場する「キャラクター」だった人達、そしてある程度の流れだけだ。誰がいつ怪我をするか、何が起こるか、それらを覚えていない。…日常編も物によっては記憶から消えている。
だが、彼が悩んでいるのは覚えている。
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にこ(プロフ) - セツナさん» ありがとうございます〜！ (2月6日 18時) (
レス) id: 2482e00544 (このIDを非表示/違反報告)
セツナ(プロフ) - 好きすぎます！！！ (2月6日 17時) (レス) @page34 id: 6cc1bafe7a (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - せつさん» ありがとうございます〜！この先原作沿っちゃうのでただの日常は減ってしまうかもしれませんが、時折おふざけ的な日常挟みつつ書きたいと思っていますのでこれからも是非よろしくお願いします！ (2月5日 13時) (レス) id: 2482e00544 (このIDを非表示/違反報告)
せつ(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！こういう日常系のやつ好きです！更新楽しみにしてます (2月5日 9時) (レス) @page22 id: da1a15d406 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にこ | 作成日時：2024年2月2日 19時
