◆ Lemon 10 ページ10
虫「りょうくーん!!」
と「おい!りょう?!」
り「ん?」
て「どうしたんだよ!!大丈夫か?」
り「ん?何が?」
虫「りょうくんが急にぼーっとして何も答えてくれなくなったからさあ」
り「なんの話してたんだっけ?」
と「そっから?!」
し「本気の恋だって!」
り「本気の恋?」
俺の中で本気の恋といえば、あの数カ月のこと一択だな。
今でも、俺はあの出来事を思い出さない日はない。
先生の声も、仕草も覚えてる。
抱きしめたときの感覚だって鮮明に覚えてる。
あの手紙はどこかにいってしまったけど、内容はばっちり覚えてる。
夢に出てくることだってある。
り「俺は学校の先生かな」
ゆ「先生?!」
て「なにそれ!知らん!詳しく聞かせろ!!」
り「国語の先生いたでしょ、急にいなくなった」
し「ああ、りょうくんが国語係やらされた人ね」
り「その人」
悲しいことも苦しいことも
あなたと出会ってたくさんあったけど
それ以上に楽しいこともドキドキすることもたくさんあって
きっと、全部含めてあなたを好きだったんだ。
全部含めて愛してたんだ。
もうあの幸せは戻らないけど、あなたがどこかで幸せならそれでいいよ。
素敵な恋をしているかは別として、俺はこんなに幸せだからね。
と「へー、りょうはそんなところまで女の子落とすゾーンなのか」
り「そんなんじゃないって、振られたしね」
虫「こっ、告白まで?!」
て「詳しく聞こうじゃないの!」
り「そんな面白い話じゃないよ?」
ゆ「あんなことやこんなことしたんでしょ?」
と「きゃー!りょうくん大胆!」
り「ちがうって!!」
高校を卒業してもう幾分経ったけど、
今でもあなたは俺の光だ。
ちょっとわがままを言うならば、
今でも俺が、あなたの光であれたら嬉しいな。
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作者名:Ma | 作成日時:2018年7月5日 21時