100枚目の恋文【文スト】【中原中也】(男主) (ページ5)

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其ノ肆ページ5

「!!!マ．．．マ？」
そこで見たのはあまりにも母親とは言い難いものだった。
全身大火傷
「こら、子供がこんなところ入ってくるんじゃない！」
「ママ!!!ママ」
「子供か？残念だな。早く里親を見つけたほうがいい。」
「何言ってるの？ママをこんなにしたのは
おじさんたちなの！？」
「早く退け、邪魔だぞ。」
「ママ!!!ママ!!!」

つまみだされ、救急車は病院へ走って行く

少年は足から崩れ落ち嗚咽を漏らす
『どうだった？母親は。』
「お兄さんは．．．悪魔なの？」
『は？』
赤井「中原、そのへんに」
『うっせえな。口答えすんじゃねえよ。』
赤井「っ！中原!!!」
「許さない．．．ママを．．．ママを．．．．．．僕のママを返してよ!!!」

チリンッ

その時俺の頭でなにかがリピートされた。

『お兄ちゃんなんて．．．大っ嫌い!!!
僕を．．．僕を．．．綺麗な僕を返してよ！！！』

頭がひどく痛む

『．．．．．．よく言ったな。』
頭を撫でる
「ひぐっ．．．？」
『俺がお前のお母さんをあんな目にあわせた奴を．．．この世から消してやる。約束だ。』
「嘘だよ！．．．っ！」
Aは笑っていた。
涙を流しながら．．．

「．．．うん。」
『あと、病院にもおしかけねえとな．．．な？赤井。』
赤井「．．．．．．！！！あ、あぁ。」
赤井も驚いた．．．そして、眼鏡を奪った
『！！！．．．(ガクッ)』
眼鏡を外すと、目をカッと見開き、膝から赤井に倒れる。
「お兄さん!?」
赤井「あ～、ほら、こいつ疲れて寝てるだけだから。安心しろ。それでお前はどうする？」
「．．．お父さんはお母さんを置いて逃げてったよ。」
赤井「．．．．．．暫く預かってやるか。」
「このお兄さんとがいい！」
赤井「ガキのくせに生意気だな？」

『ん．．．？』
赤井「あ、起きたか？」
『あれ！？赤井．．．どうしたの？』
赤井「それはこっちのセリフだ！許可なく異能使いやがって．．．抹消対象になるぞ！」
『ぅ．．．ごめん．．．っ！あの子供は？』
顎で隣を示す
隣を見ると椅子に座って眠っている
赤井「懐かれてんな。」
『俺．．．この子の親を助けるって言ったんけど』
赤井「あぁ、母親は無事だとよ。少し後遺症が残ってるだけだ。」
『ほんとに!?生きてて良かった．．．』
赤井「で、このガキはお前が面倒みろよ。
お前じゃないと嫌って暴れてる。だからガキは嫌いなんだ」
不安だったが赤井の手を見て微笑む。
煙草を握り潰していたからだ。