星にネガイを【18歳組】

34. ページ35

「…………」




空気か一気に凍るような感覚



きっと、聞いてはいけなかったこと







「おい、A…」



「A」





どうして黙ってるんだ、と聞こうとした


その瞬間、迅さんによって俺の言葉は遮られた







「あれ、迅さん。


どうかしましたか?」





「城戸さんが呼んでるよ。
俺も呼ばれてるから、一緒に行こうかと思ってさ」




「そうですか、わかりました。

ってことだから荒船、当真、またね」







たんたんと話は進んでしまい、
気づけばもうそこにAはいなかった







「やっぱずりぃよなー、あの副作用」




「やっぱ、視えてたのか」




「そりゃ、こんなにタイミングが良いんじゃな」







舌打ちを鳴らした



Aを迅さんに取られたことや、
俺たちの知らないことかまだあること、
それを、迅さんは知っているということに









＿________________________




「助かりました。ありがとうございます」




少し離れたところで立ち止まる
きっと、城戸司令が呼んでる、なんてウソだ




「どういたしまして
お礼に一緒にご飯でもどう?」



いつものように薄っぺらい笑みを浮かべながら、迅さんは奢るよ、と言う



「それ、私の台詞ですよね。
いいですよ、おいしいの、食べに行きましょう」





さーて、どこにしようかな、と悩みながらも真っ直ぐ出入り口まで歩く迅さん


きっと、何を食べにいくかは大体視えているのだろう





「迅さんにお任せしますね」




「おう、実力派エリートに任せとけ」

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