星にネガイを【18歳組】

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「うは、寒い」



「そりゃ、海で冬だもんな」




冷たく突き刺す風が
海のせいか、尚寒く感じる




波が届くか届かないか、というところで
しゃがみ、手を伸ばす


ピチャピチャと指先だけを付ける
冷んやりと直にその冷たさが伝わる




「何してんだお前」




隣に荒船が座る
つめたく冷えた手で荒船の頬に触れると、彼は顔をしかめた


それが面白くて、私はまた、水に付けた手で触れる




「つめてぇんだよアホ」




「…うん、冷たいね」




ス、と後ろから影が忍び寄る




「わｯ!!!」




「はっ…!?」


「オイｯ!?」




後ろから鋼の声が聞こえて、
驚いて振り返ると同時に体重は後ろ、つまり海に


ニヤけている当真と、
相変わらず無表情なポカリに申し訳なさそうに眉を下げる鋼



いや、そんな表情するならやるなよ、と
気づいた時には遅かった。



重力には逆らえず、そのまま海にドボン。




「つっっめたい!!!」


「鋼にやれって言ったの誰だ!!
当真か!当真だな!?」



「わ、悪い…じゃんけんに負けて…」



「てか何で!私だけ⁉
荒船サン普通に濡れてないじゃん!」



「どんくせぇんだろ、お前が」



「んなバカな」




そう。
隣にいた荒船はなぜか無事だった。
海とは逆の方向、砂浜に尻もちをついただけで、被害ゼロ。

まって、本当に私がどんくさいの?





「さむいじゃん!
どーしてくれんの!寒い!荒船!この上着持って!」



ごめんな、と謝る鋼はともかく、
後ろの2人はニヤついている。
キｯ、と睨むもあまり効果はなく、さらに笑い出した



「……あーぁ、こりゃ風邪確定だわ


予測とかする必要もないわ、これ」




上着は濡れて、着ていられなくなった
マフラーと手袋のみで寒さを凌ぐなんてできるわけもなく、凍え死んでしまう、と息を吐く


すると、しゃあねーな、と当真が寄ってきて
ついさっきまで当真が羽織っていた上着を私に被せた。




「当たり前じゃん、お前のせいなんだから



でもまぁ、ありがと」






あれ、私菊地原みたいだ、とか思いながら
当真の上着に腕を通した



それを、あまり良く思わない奴が1人。

私の事を見てただなんて

気づかなかった。







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実は付き合ってないんだぜ的な仲を進めていくか
付き合わせるか

うーん、なやみどころ。

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