第二十二話 ページ23
ハー ｢...これ、死んだの？｣
ハリ ｢そうじゃない、気絶しただけだよ。
私はハーマイオニーの所に駆けつけ、飛び散った個室の破片を踏まないよう、トイレの入口まで行った。
その時だった。
流石に先生たちも、あの大きな音には気がついたんだろう。
マクゴナガル先生を先頭に、ほとんどの先生が女子トイレに駆けつけてきた。
マク ｢あぁ、あっ！まぁ、なんてことでしょう！どういうことなんですか、説明なさい！｣
ハリ ｢あの...｣
ロン ｢その、つまり...｣
マク ｢ミス・フローレンスまで！！いったいここで何が起きたのですか。｣
私も咄嗟に聞かれ、なんて説明すればいいのか言葉が詰まってしまった、その時だった。
ハー ｢私のせいなんです、先生。｣
私は隣にいるハーマイオニーを見た。
ハーマイオニーは真っ直ぐ先生を見つめていた。
マク ｢なんですって？ミス・グレンジャー。｣
ハー ｢トロールを探しに来たんです。私が覚えた呪文で倒せるか。でも、ダメでした。ハリーとロン、そしてサクラが来てくれなかったら、今頃死んでました。｣
マク ｢助けに来たのだとしても、とても愚かな行いでした。もっとよく考えて行動してもらいたいものです！ミス・グレンジャー、あなたには失望しました。グリフィンドールは５点減点です。判断力に欠けていますよ。｣
ハーマイオニーは口を結んで、下を向いた。
マク ｢あなたたち3人も。無事だったのは運が良かったからです。１年生で野生のトロールを相手にして生きて戻れるのはそういないでしょう。
よって５点ずつ3人に与えることにします。その幸運に対してです。｣
ハリーとロンは顔を見合わせて笑顔になった。
ハーマイオニーも、その光景を見て少し嬉しそうだった。
クィ ｢さ、もう、行きなさい。トロールが起きるかも…｣
私たちは急ぎ足で女子トイレを出た。
だが私は、スネイプ先生がマントで足の傷を隠したのを見逃さなかった。
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作者名：おむちゃ〜 | 作成日時：2021年12月16日 9時
