月明かりの下で、君と約束をしよう (ページ9)

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第八話ページ9

ホグワーツに着くと、マクゴナガル先生が階段で待っていた。

マク｢ようこそ、ホグワーツへ。さて、今からこの扉をくぐり、上級生と合流しますがその前にまず、皆さんがどの寮に入るか組み分けをします。グリフィンドール、ハッフルパフ、レイブンクロー、そしてスリザリン。学校にいる間は寮があなた方の家です。良い行いをすれば寮の得点となり、規則を破ったりすれば、減点されます。学年末には最高得点の寮に優勝カップが渡されます。｣

長い話の途中で、一人の男の子がトレバー！と叫んだ。

さっきのカエルを探していた子だった。

｢...すいません｣

男の子はおずおずと後ろに下がった。

マク｢間もなく組み分けの儀式を始めます。｣

マクゴナガル先生はクルっと後ろを向くと、大広間へ入っていった。

『楽しみね、ハリー！』

私はたまたま隣にいたハリーに話しかけた。

ハリ｢うん！僕、どこの寮が良いかまだ分かんないけど...｣

ロン｢スリザリン以外ならどこでも良いんじゃない？｣

『あら、そんな事ないわ。スリザリンだって素敵な寮よ。』

ロンはさぁねー、と言う偏見を持った目で私を見た。

『でも...ハリーは何処でも大丈夫な気がするわ。』

私は目をキラキラさせているハリーを見て、微笑ましかった。

ハリ｢本当？｣

『ええ。』

二人でワクワクした気持ちで話していたが、すぐにあいつに邪魔された。

ドラ｢ﾌﾝｯ、僕はスリザリンだね。グリフィンドール生の奴らみたいに、僕の頭はイカれてないからね。｣

また、私の隣で何か言っている。

ハリ｢マルフォイ、君は本当に...｣

『ハリー、放っておきましょ。彼、凄く楽しみで興奮しているのよ。』

ハリーをおさえると、ドラコは鼻を鳴らした。

ドラ｢ハリー・ポッターに媚を売って、自分はなにになりたいんだい？恋人か、未来の妻か？
そりゃあそうだ、誰だってハリー・ポッターに媚びを売りたがる。何故なら、彼は産まれながらの魔法界のヒーローだからな。｣

『ハリーは、友達よ！！』

この場で彼を殴ろうか迷ったが、私は堪えて、それだけ言った。

しんと静かになった階段で、ドラコやサクラも含めた１年生たちはマクゴナガル先生が来るまで一言も喋ることはなかった。