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◎彼服_sm ページ4

(彼服シリーズ)(若干r表現有り)

好奇心とは、恐ろしいものだ。

偶然に偶然が重なった状況だった。動画撮影中でリビングに居ない彼氏。目の前に放置されている彼のワイシャツ。たまたまお味噌汁をシャツに零して着替えようとしていた私。

閃いたのはその時だった。

『…彼シャツ。』

一人で呟いて彼のワイシャツを手に取った。今の私が上に着ているのは下着にタンクトップのみ。羽織ってみるのも、アリかもしれない。どうせスマイルはまだ動画の撮影は終わらないだろう。多分。

そーっと腕を通して鏡に映った自分を見る。…これは結構、際どい感じになってしまう。まぁ体格の差もあるし仕方ないか。こんな感じになるのかー、なんて感心していると鏡に後ろから映り込むやつが一人。思わず視線がずれる。

「何してんだ。」
『…イヤアノ、チョット、好奇心デス。』

慌ててスマイルから距離をとって壁に身を隠す。がしかし。それを許すはずもなく、彼は私の手を引っ掴んで壁の後ろから私を引っ張り出した。

『ちょ、やめ、』

「なんだよ。俺に見せるために着たんじゃねぇの?」

『な訳あるか!ていうか撮影は!?』

「休憩中。」

『早く戻りなよ!』

グイグイと彼の背中を押すも、スマイルはくるりと振り返って私に一歩近付いてきた。私の後ろは壁。要は、ほぼ壁ドン状態にあるわけで。こんなことされたことが無いせいで頬がじわじわと熱くなる。

「ふぅん、こんなにも大きさって違うんだな。」

『っ、そんなじっくり見ないでよ!恥ずかしいなぁ…。』

「それなら最初から着なきゃ良かっただろ。」

『だってこういうの1回はしてみたくなるでしょ。』

「…俺はそういうの分からないが、」

そりゃそうでしょうね、少女漫画とか絶対読まないですよね君。なんて心の中でブツブツ言っていると、スマイルの顔が数cmほど近くなった。動けば、キスができてしまうような。

「まぁ、こういうのを見て彼女を襲いたくなる彼氏の気持ちはなんとなく分かる気がする。」
『っ、〜!? 分からないでよろしい!!』

どことなく魅惑的な表情をするスマイルをすぐに引き離し、寝室に駆け込んだ。あんな顔を見たことがなくて、ちょっとドキッとしてしまったのは気付かなかった事にしよう。

______________________

もう既に80票以上の評価が…余りの凄さに他人事のように感心してしまいました(苦笑)

赤いお星様目指して、頑張るぞー!!

◎僻_kn→←◎羨_kr



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作者名:モチモチな餅。 | 作成日時:2021年11月24日 22時

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