◎愛添付_nkm ページ5
(リクエスト!!)
『…いや、いやいや。』
ダンボールを目の前にして私は頭を振った。何があるかと言うと、コスプレ用のメイド服が置いてある。何故か？ これはなかむが私に着てほしい、と言ってきて買ったやつだ。最初は口先だけかと思っていたが、どうやらガチだったらしい。これはやっぱり…と思っているとピロン、と連絡が。
なかむそろそろメイド服届いたんじゃない?
なかむ楽しみにしてるからね!! ちゃんと着るんだよ?
…圧だ、これは静かなる圧だ。私は結局、着る羽目になるらしい。何とかメイド服を着て、玄関前に立った。そろそろ彼が帰ってくる時間だ。
ガチャん、
「たっだいまぁ〜!! あ！ ちゃんと着てくれてる！」
『着て、って言ったのはなかむでしょ…。』
「まぁそうなんだけどね。…で、言ってくれないの？」
彼は目を細めてニヤリと笑った。どうやら着て終わり、とはならないらしい。
『…お帰りなさいませ、ご主人様。』
「ふふ、ただいま。」
なかむは満足そうに笑って私の唇に触れるだけのキスを落とした。こういう所がすんなり出来るの、本当に乙女心分かってるよなぁ…なんて感心してしまう。
「夜ご飯はもちろん？」
『オムライスですよ。』
「やった！」
頼んだのは君でしょうが、という言葉を飲み込んで彼を席に促す。ルンルンとした表情で席に着いた彼の前にオムライスを差し出した。…じわじわと視線が刺さってくる。
「…言ってよ。」
『……はぁ、分かったよ。』
彼の圧に耐えられず、私はそのまま一息ついた。よし、私はメイド。そう、ここはメイド喫茶だ____
『それでは美味しくなるおまじない、させて頂きますよ〜？ 美味しくなぁれ、萌え萌えキュン♡ ________はいっ、これで美味しく出来上がりました〜!!』
「んふふ、ありがとう。」
『…どういたしまして。』
自分の口角がピクピクしているのが分かる。めっっちゃ恥ずかしい…うぅ……。
「…ごめんね、無理言って。嬉しかったよ。」
『いや…まぁ羞恥心は拭いきれなかったけど…喜んで貰えたら良かったよ。』
私はそう言ってなかむの頬に一つキスを落とした。次の日、今度は制服コスしてくんね？ と言ってきた彼におもいッきりデコピンしたのは言うまでもない。
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更新が少しばかり停滞してしまい申し訳ありません。今日からまたちゃんと更新していくのでご安心を👍
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作者名：モチモチな餅。
| 作成日時：2022年2月13日 22時
