六十枚目っ！ ページ11
「ちょっと待って、状況が読めない」
『まぁ仕方あるまい……状況を説明するとするか！』
「前置き長い」
『ウィッス』
ホントに前置き長いなぁー……。
昔からこうだよね、この子。
まぁ良いや。状況も説明してくれるみたいだし。
『えーっとね……今日もいつも通りお父さんとお母さんが喧嘩してたの｡』
「いつも通りって言うほどしてたっけ？」
可笑しい……！！
あたしが家にいるときはそうじゃなかったはず……！
『いつもはあたしが止めてるんだけど、めんどいしお姉ちゃんが生放送始めたから止めなかったんだ｡』
「あ、さてはお前。無視する気だな。ていうか何かごめんね｡」
そんなタイミングで始めちゃってたのか……。
ていうか舞架も口ではこう言ってるけど実のところはうんざりしてたんだろうなぁー。
そんなお気楽な言葉を連ねて納得しちゃダメか。
『んで、放送の途中でなんか離婚するとか言い出しちゃったの』
「離婚ー！？ だからあたしのとこに！？」
それならまだ納得できることにはできるよね。
どっちの親にも着いてくのが嫌だとか。
『いや？ 離婚は結局してないよ？』
「うわマジか……」
じゃあなんで来るの……。
『なんかね？ あたしが原因だったらしくて家から追い出されたの｡』
「そっか〜♥ 自業自得だね♥」
『うん！ でねでね、今お姉ちゃんの家の最寄り駅なんだけど、クラスの人に囲まれてる♥』
は？
何言ってんのコイツ
「ちょっと今から助けに行くし待っといて｡」
『はーい、じゃあ電話切るねー！！』
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作者名：亜蘭 | 作成日時：2017年5月10日 0時
