昔話をしよう 4 ページ43
それからしばらくして。イソップがあの少年に呼び出されていると、クラスメイトに聞いた。どうやら彼らのいる場所は、以前登っていた木がある草原だった。急いで彼らのもとへ行くと、叫び声が聞こえてくる。
「イソップ！！」
「あ、Aちゃん……！」
「イソップ、大丈夫……ってなに、これ……？！」
イソップは木に登っており、ほっとしたような表情をした。反対に、木の下でクラスメイトの少年が頭から血を流している。少年はゔ、とうめき声をあげており、かろうじてまだ息があった。
イソップは木から降りると、私の隣へと来る。
「か、彼が、僕のこと呼び出してきて……そしたら、いきなり殴りかかってきたから僕、怖くなって木に登ったんだ…！彼も、お、追いかけて木に登ってきたんだけど…足を滑らせて…そのまま………」
「そ、そんなことよりも！イソップ…どうしよう？！このままじゃ、死、死んじゃうよ…！！」
「お、落ち着いて。僕達だけじゃどうもならないから、大人を呼ぼう。僕がこの人のことをみてるよ…！だからAちゃんは、大人の人を呼んできて…！」
「わ、わかった……！」
イソップの言葉の通り、私は大人を呼びに離れた。少年が、何かを呟いていたかなんて知らずに。
結局、クラスメイトの少年は死んでしまった。やはり頭を強く打ったことが原因だったようだ。イソップによると、あのあとびくりとすこし動いたあと、動かなくなってしまったそうだ。
「…私のせいだ」
「Aちゃん…」
「私のせいで…私が、遊ばないなんて言ったから………」
「Aちゃんは悪くないよ」
葬儀の日。墓場の東側の黄色いバラ園で、イソップは項垂れる私の肩を優しく抱いた。流れるような手つきで、私の目からとめどなく溢れる涙に、そっと指を添える。
「彼は、あの時助かっていたとしても、いずれこうなる運命だった。彼は勇気をだして、この世界から別れを告げることができて良かったと僕は思う」
「…イソップ…？」
「大丈夫。僕は、Aちゃんの味方だから。………僕がずっと、Aちゃんの側にいてあげる」
そこで映像が終わる。
手紙から顔をあげると、ぼろぼろと涙が溢れてきた。鏡に映る私は、随分情けない顔をしている。色々な感情が混ざって、自分でもよくわからない。
なぜ私が再び過去を思い出したのかというと、理由がある。
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塩わさび - アリスさん» な、内臓？！！こんな作品でもそう言ってもらえて嬉しいです(*´∀｀*)更新がんばります！ (2020年2月11日 19時) (
レス) id: 8b57fbd319 (このIDを非表示/違反報告)
塩わさび - ハルさん» わーん（ ; ; ）ありがとうございます！！更新がんばります…！！ (2020年2月11日 19時) (レス) id: 8b57fbd319 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 塩わさびさん!ヤバイです!推しパラで内臓数個割れました!これからも更新頑張ってください!応援してます(｀･ω･´)ゞ (2020年2月9日 7時) (レス) id: e1cd416983 (このIDを非表示/違反報告)
ハル - テストお疲れ様です！更新楽しみにしてます！ (2020年2月8日 22時) (レス) id: edfc4fb06d (このIDを非表示/違反報告)
塩わさび - イヴさん» ありがとうございます！！なるべく早く更新できるよう頑張ります…！ (2020年1月26日 11時) (レス) id: 8b57fbd319 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：塩わさび | 作成日時：2019年12月14日 1時
