ハーフの巨人 ページ9
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《 衝撃の出会い 》とは裏腹に願っていなかった出会い方をしてしまってから1週間。待ちに待った部活動開始の日。新入生はこの1週間で部活見学や部活動の紹介を聞いたりと色んな部活を見に行く中、私はバレー部に入る事は何年も前から決まっていた事なので何処の部活見学にも行かなかった。本当はバレー部に行きたかったけど、マネージャーは見学に行っても相手にされないだろうなと思うのと、鉄兄にまたチクチク言われると思ったから渋々家に直帰していた。
しかーし!今日は誰の文句も無くバレー部に行ける日。今日からあの夜久さんのレシーブをずっと近くで見れるんだと思うと浮き足立って居た。体育の授業で使われる女子更衣室で体操着と学校指定のジャージに着替える。早くあの赤いジャージが欲しいなと思いながら体育館へ向かった。その途中で後ろからポンッと肩を叩かれ、振り返ると目の前に顔、では無くお腹辺りであろう身体が広がった。恐る恐る上に視線をやると今まで会った中で1番背が高い…というか大きい男の子が立っていた。
『 え……えっと……ワタシタベテモオイシクナイヨ 』
「 なんでカタコト?」
『 え、日本語 』
顔を見た瞬間ハーフだろうか、日本人離れした体格に髪色だったり目の色が日本人では無いと思った。私の発言に吹き出して笑う目の前の男の子に首を傾げながら見上げる。
「 俺日本とロシアのハーフだけど、ロシア語なら喋れない 」
『 あ、そうなんですか 』
「 君、隣のクラスの子でしょ?俺3組の灰羽リエーフ 」
先輩だと思っていた彼はちゃんと見ると学校指定のジャージを着ているし、同じ新入生だと分かった。
『 灰羽くん!私はA!宜しくね!』
「 リエーフで良いよ、Aもバレー部?」
『 うんっ私はマネージャー志望!』
お互い自己紹介をするとコミュ力の高いリエーフくんに羨ましさを覚えながら並んで歩く。体育館が見えて来ると他にも1年生らしき人達が来ていて、皆で体育館の中に入ると中に居た先輩達が此方に視線を向けて来た。私は直ぐにある人物の姿を追おうとキョロキョロとしてしまう。
「 どうした?」
リエーフくんが横で話しかけて来るのに振り返らずに探すのを止めずに口だけ動かす。
『 ちょっと人探し…かな 』
「 人探し?」
リエーフくんの不思議そうな声を無視して視線を体育館内の奥に向けると探していた主を見付けた。
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omo(プロフ) - 天ヶ瀬さん» またコメントしてくださるなんて嬉しいです🥲💗 細かく書くのが好きでなかなか時間が進まなくてすみませんが気長に緩くお楽しみください😭💗 (3月23日 23時) (レス) id: 7819485fc9 (このIDを非表示/違反報告)
天ヶ瀬(プロフ) - わ〜〜😭😭続きめちゃくちゃ気になりますいつも更新楽しみにしてます‼️‼️💖💖 (3月23日 23時) (レス) @page45 id: 2303c9977f (このIDを非表示/違反報告)
omo(プロフ) - 天ヶ瀬さん» ありがとうございます🥲こんな早くコメント頂けると思ってなかったのでとっても嬉しいです😂💗きゅんきゅん目指して頑張るのでこれからも宜しくお願いします😆✨ (3月6日 23時) (レス) id: 7819485fc9 (このIDを非表示/違反報告)
天ヶ瀬(プロフ) - もうすでに大好きです😭😭やくさん大好きなので嬉しいです更新ありがとうございます😭💗 (3月6日 21時) (レス) @page3 id: 2303c9977f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:omo | 作成日時:2024年3月6日 1時