病原体も良く効く薬も同じだとしたら ページ47
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周りは皆喋って居て静かでは無い。特に山本先輩が煩くて鉄兄に怒鳴られて居るから余計に騒がしく感じた。なのに私と夜久さんの居る空間だけ異様に静かに感じる。私の心臓の音が脳に響いて、また始まったと眉間に皺を寄せた。ふと耳元辺りに気配を感じたと同時に其の気配は夜久さんだと察知する。
「 ……癖になりそうだわ 」
近い。耳元で私にしか聞こえ無い声で、少し低く、でもいつもの優しい声で囁かれた。何の話か考えるよりも私の心臓に限界が来そうで爆発寸前だった。夜久さんが離れた後もずっと耳に夜久さんの声が残る。微かな息の体温と一緒に。私は今からもう数時間耐えられそうに無かった。頬に溜まった熱を今すぐに冷まさ無いと皆に変に思われて仕舞う。ずっと俯いた状態の私の頭にふわっと誰かの手が乗せられた。暖かい、優しい手。
「 黒尾ー、A少し酔ったっぽいから前の方に座らせてやって 」
私の頭をぽんぽんと撫でながら夜久さんが後ろに居る鉄兄に声を掛ける。こんなに心臓が煩いのも熱が溜まって仕方が無いのも誰の所為だ、と心の中で夜久さんに悪態を付きながらも凄く優しい手の温もりに責められ無くなってしまって、俯きながら目を瞑った。其の後、鉄兄に前の席に誘導されて海先輩とは反対側の席に座り、窓に少し頬を寄せて冷たさで熱が引いてくれるのを待った。本当なら夜久さんの隣に座れて嬉しさ爆発の筈なのに、色んな夜久さんを見ていたいのに、憧れの人の近くに行きたいから此の学校に入学したのに、これじゃあ馬鹿みたいだ。早く此の病名を把握して、治して、夜久さんの隣に行きたい。唯そう思いながら目を伏せ、夜久さんの眩しい笑顔を瞼に映した。
暫くしてから初日に練習試合をする高校に着いた。バスから降りる際に運転して頂いた方にお礼を言い、皆がバスから降りると行きの為だけに借りたバスだったので此処でお別れとなった。監督とコーチが挨拶に向かうと私達は体育館へ案内される。ウォーミングアップを始め様と皆がジャージを脱ぎ荷物の上にバサバサと置いて行く。誰が誰のか分かり易くする為に皆のジャージをちゃんと畳み直して荷物と区別して行く。ふと畳んだジャージからふわっと優しい匂いがして何故か心臓が跳ねた。その瞬間に夜久さんのジャージだと気付く。
『 …なんの柔軟剤使ってるんだろ 』
小さく呟いた言葉は空気に流されたと思った。ﾊｯとしたのも遅く、研磨くんが此方を眉間に皺を寄せて引いた様な表情で見ていた。
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omo(プロフ) - 天ヶ瀬さん» またコメントしてくださるなんて嬉しいです🥲💗 細かく書くのが好きでなかなか時間が進まなくてすみませんが気長に緩くお楽しみください😭💗 (3月23日 23時) (
レス) id: 7819485fc9 (このIDを非表示/違反報告)
天ヶ瀬(プロフ) - わ〜〜😭😭続きめちゃくちゃ気になりますいつも更新楽しみにしてます‼️‼️💖💖 (3月23日 23時) (レス) @page45 id: 2303c9977f (このIDを非表示/違反報告)
omo(プロフ) - 天ヶ瀬さん» ありがとうございます🥲こんな早くコメント頂けると思ってなかったのでとっても嬉しいです😂💗きゅんきゅん目指して頑張るのでこれからも宜しくお願いします😆✨ (3月6日 23時) (レス) id: 7819485fc9 (このIDを非表示/違反報告)
天ヶ瀬(プロフ) - もうすでに大好きです😭😭やくさん大好きなので嬉しいです更新ありがとうございます😭💗 (3月6日 21時) (レス) @page3 id: 2303c9977f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：omo | 作成日時：2024年3月6日 1時
