感じる痛みと熱 ページ30
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『 ……っ……や…夜久さ……ん 』
振り絞って夜久さんの名前を呼ぶとﾊｯとした様に目を丸くさせ固まる夜久さんは少しして困った様に笑うと、私の頬を触れた手を次は頭に持って行き、いつもの様にぽんぽんっと撫でた。扉の方から足音が聞こえると其方に夜久さんが視線を向ける。
「 夜久ー？芝山が何言ってっか分かんねーんだけど…ってどうした？」
鉄兄が顔を出し、この状況を見て眉をﾋﾟｸｯと動かし怪訝そうな表情を見せる。夜久さんは立ち上がり鉄兄の傍まで行くと肩に手を乗せ説明した。
「 躓いて転けた時に足捻ったみたいでさ、今日は帰らせた方が良いかも 」
「 まじかよ、大丈夫かーA 」
夜久さんの言葉に状況を把握した鉄兄は私の元に来て顔を覗き込んで来た。今私の顔は絶対良く無い。顔を見られ無い様にﾌｲｯと逸らし大丈夫だと頷いた。
「 まぁ、大丈夫だとしても帰った方がいーな。悪い夜久、連れて帰るからリエーフ頼んでいーか？芝山もめちゃくちゃ焦ってたから落ち着かせてやって 」
「 分かった……A、ゆっくり休めよ… 」
夜久さんが倉庫から出ようとする時名前を呼ばれると反応してしまう。今肩が揺れてしまった事に絶対鉄兄に気付かれた。何かあったか深掘りされるのは困るから頑張って夜久さんに向けてお礼を言う。それを聞くと立ち去った夜久さんの後ろ姿を少し盗み見ると鉄兄の痛い視線が刺さった。
「 なんかあったろ夜久と 」
『 ……ヤダウルサイナンモナイ… 』
「 それで隠してるつもりですかーい…ったく、ほら 」
目を合わせないで答える私に溜息を吐けば鉄兄が私の目の前で乗れという様に背中を向ける。少しむっとしながら鉄兄の肩に手を添え、おんぶして貰う。小さい頃何か有るといつもこうやっておんぶして貰ってた事が急に蘇って何処か安心した。鈍臭いと馬鹿にされながらも其の儘連れ帰ってくれて、帰り道でも何があったか深く聞いて来なかった鉄兄には少し感謝した。
あんな甘ったるい空気なんて味わった事無くて困った。あんなに心臓が鳴るなんて私は心臓弱いのかなとか不謹慎な事考えたり、あのまま私が名前を呼ばなかったらどうなって居たのか考えたり、その日の夜は中々眠りに付けなかった。鉄兄に手当てしてもらった足首の痛みは少しマシだ。唯触れられた熱は何故か消えて無かった。
『 夜久さん… 』
暗い部屋の中で名前を呼び目を瞑ると脳裏に浮かんだのは倉庫の中の夜久さんで、また胸がｷﾞｭｯと掴まれた____
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omo(プロフ) - 天ヶ瀬さん» またコメントしてくださるなんて嬉しいです🥲💗 細かく書くのが好きでなかなか時間が進まなくてすみませんが気長に緩くお楽しみください😭💗 (3月23日 23時) (
レス) id: 7819485fc9 (このIDを非表示/違反報告)
天ヶ瀬(プロフ) - わ〜〜😭😭続きめちゃくちゃ気になりますいつも更新楽しみにしてます‼️‼️💖💖 (3月23日 23時) (レス) @page45 id: 2303c9977f (このIDを非表示/違反報告)
omo(プロフ) - 天ヶ瀬さん» ありがとうございます🥲こんな早くコメント頂けると思ってなかったのでとっても嬉しいです😂💗きゅんきゅん目指して頑張るのでこれからも宜しくお願いします😆✨ (3月6日 23時) (レス) id: 7819485fc9 (このIDを非表示/違反報告)
天ヶ瀬(プロフ) - もうすでに大好きです😭😭やくさん大好きなので嬉しいです更新ありがとうございます😭💗 (3月6日 21時) (レス) @page3 id: 2303c9977f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：omo | 作成日時：2024年3月6日 1時
