【ヒロアカ】残り、14日の命【男主】 (ページ4)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:93,344 hit

. ページ4

.

｢……いたよ｣

いちばん上の階の広いスペース。

瓦礫が散乱としている中で障子と爆豪は待っていた。

｢ﾁｯ、一瞬で音が止んだな…あいつ捕まったのかよ早すぎだろ｣

｢まぁ俺とお前で何とかするしかないだろう｣

聞こえる二人の会話。

俺たちの存在にはまだ気づいていないか。

｢…よし葉隠。こうしよう｣

｢ん、なになに？｣

耳の位置はここでいいのか？と思いつつ、近づいて小さな声で話した。

.

｢じゃあいってきます！｣

｢気をつけて｣

葉隠のコスチュームを預かり、見送った。

きっとそろりそろりと進んでいっているのだろう。

気配を消すことに彼女に勝てるやつはそうそういない。

｢………いるんだろ、透明女｣

｢…！｣

嘘だろお前、気づくのかよ…。

｢えー分かっちゃうの？
でももう少し早かったら良かったのにね！｣

｢あ！？｣

ドンッ、という音と同時に爆豪が吹っ飛ぶ。

…葉隠のやつ力ずくで押したな。

ま、そうしろって言ったの俺だけど。

そしてよろける爆豪の前にすかさず攻撃を仕掛ける。

｢どっ…せい！｣

｢舐めんな！！！｣

｢うわ｣

BOM！と逆に爆破を食らってしまった。

｢あーもー、俺切島ほど硬くなれないんだからもっと優しくしてくれよな…｣

腕、火傷したじゃないか。

｢うるせぇ、お前剥けるじゃねえかサナギ野郎｣

｢そうだけどさ。ていうかいい加減サナギ野郎やめて普通に名前呼んで？｣

ずるり。

火傷したところから皮をめくる。

……あ、安心して？そんなえぐい物じゃないから。

説明するとこれは俺の個性、蛹(サナギ)。

切島ほどじゃないけど全身硬くなれたり、今みたいな表面的な怪我は脱皮みたいな感じで皮膚を剥がすことができる。

もちろんその下にはすでに新しい皮膚がある。

｢左凪くん！テープちょうだい！｣

｢はい！｣

テープの先は持っておいて本体を思いっ切り投げた。

長く伸びたテープは敵役二人の横を通り抜ける。

｢まずい、爆豪！｣

障子が爆豪を掴んで放り投げた。

｢バレたか！でももう障子くんは逃げられないよ！｣

投げたテープを葉隠がキャッチ。

障子をぐるっと一周して、見事捕縛成功。

.