転校生と主役たち【wrwrd】 (ページ8)

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扉を開けたらページ8

それから数日後。

『いってきまーす』

そういつも通り母に告げ、玄関の扉を開ける。

「やぁ、こんにち、あっ、ちょ、待って！閉めんといて！」

知らない人が扉の前にいた。
あきらかに不審人物なので、扉を閉めようとするがとてつもない力で扉をこじ開けられ、あえなく敗北。

『で、誰なんですか…？返答次第では警察に通報しますけど…』

「俺、天乃ロボロ。シャオロンの友達。君が転校生の裏川Aさんであっとる？」

『そうですけど…何か用ですか？』

「実は困ってることがあって、助けてほしいんや」

『なぜそれを私に…ていうか、その話時間かかりそうなんで登校しながらでもいいですか？』

「マイペースやね、君」

こんなところで長々と話していたら学校に遅刻してしまう。

そう思い、ロボロさん？と登校しながら話すことにした。ちなみに、住所はシャオロンに聞いたらしい。口軽いぞあいつ。

『それで、困ってることってなんですか？』

「実は俺…ストーカーにあっとるんや…」

『ストーカー…？』

「同じクラスの女子なんやけど、授業中にずっとこっち見てきたり、校内で移動するときとか、登下校のときにずっとついてきて」

『うわぁ…友達や先生に相談とかは…？』

「できるわけないやん。あいつらに心配かけるわけにはいかんし、先生はなんもしてくれんかった」

うわ、先生くそか。どうやらハズレの先生のもとに生まれてしまったようだな…可哀想に…

「それでちょっと協力してほしいんやけど…頼む」

『いいですよ。面白そうですし』

普通はメリットがなければこんな頼みごと聞かないんだろうが、私の場合は面白そうがメリットになる。

「ほんま！？ありがとう！」

『それで、協力って具体的には何をするんですか？』

「恋人のフリをしてほしいんや」

やっぱりやめようかな。