転校生と主役たち【wrwrd】 (ページ3)

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隣の席ページ3

現在、教室の外で待機中です。

もうすでに心臓が破裂しそうなほどバクバク言っている。もういっそのこと破裂してくれ楽になりたい。

横山先生が教室の中で何かを話しているが、内容までは聞こえない。何を話しているんだろう、と聞き耳を立てた瞬間、「どうぞ！」と大きな声で呼ばれた。

呼ばれた…のか？え、これ入っていいやつ？入るよ？

そう思いながらドアを開け、教室に入る。すると、横山先生が

「裏川さん、自己紹介お願い」

と小声で言ってきた。急だ。せめて打ち合わせでもしておけば良かった。

今更後悔しても遅いので、諦めて自己紹介をする。

『はじめまして。転校生の裏川Aです。転校してきたばかりなので、まだまだ分からないことだらけですが、仲良くしてくれると嬉しいです。よろしくお願いします！』

パチパチパチ、と拍手が鳴る。

やっぱ無難が1番だ。俗に言うぶりっ子とかは、みんなから冷めた目で見られることが分かりきっているのでやめておこう。

「ということで、今日から裏川Aさんがクラスの一員になります。みんな仲良くしてあげてね。裏川さん、あなたの席は紗尾くんの隣です」

紗尾…？誰だそれ。先生私転校生だから名前で言われてもわからないんだわ。

「はーい！俺です！俺の隣！」

私が紗尾が誰かわからなくて困っていると、元気な声と共に、1人の男子生徒が手を挙げてくれた。

手を挙げている男子生徒は遠目からでもわかるレベルのイケメンで、可愛らしい豚のピンをつけている。

やっぱイケメンは何つけても似合うんだなー。

そう考えながら彼の隣の席に座る。

「俺、紗尾論！みんなからシャオロンって呼ばれとるからそう呼んでええで！裏川さん！よろしく！」

『よろしくお願いします。シャオロンさん』

「敬語つかわんでええよ！同級生やん！」

『すいません、なんか初対面の人ってどうしても敬語になっちゃって』

「あぁーwそれわかるわw」

『改めて。よろしく、シャオロン』

「こちらこそよろしく！」