転校生と主役たち【wrwrd】 (ページ17)

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助けページ17

『私は、ロボロを助けるために、あなたのストーカー行為をやめさせないといけません。でも、あなたは私が何を言っても聞かないでしょう？』

「ストーカーじゃないって何回言えばわかるのよ！」

ほらね、やっぱりこの女は認めない。

『だから、強硬手段で退学させることにしました』

「は！？あんた程度の人間に私が退学させられるわけないでしょ！？私のパパは理事長なんだから！」

あ、お父さま理事長なんですね。それは無理だわ。

『それなら警察に行くまでです』

花園さんが一瞬、動揺して固まったので、その隙に

『誰かー！助けてー！』

と、叫ぶ。すると、遠くからバタバタとこちらに向かって走る足音が聞こえてくる。

「あんた！今度会ったとき覚えてなさいよ！」

そう言い残し、花園さんはどこかへ逃げて行った。

「大丈夫か！？」

誰かが教室の中に入ってくる。誰だ？と思いつつ、その人物を見ると、まさかのシャオロンだった。

「A！やっぱりあの声Aのやったんか！」

『え…シャオロン…？なんでいるの？』

まじでなんで？今放課後ですけど？生徒は帰宅の時間よ？

「俺は委員会の仕事で残っとって…そしたらAの叫び声が聞こえたんや」

予想外だ。でも助かった、流石に1人で歩くのはきついから、助けが欲しいと思っていたところだ。

欲を言えば、先生や知らない生徒Ｂとかが良かったが、そんな贅沢は言ってられない。今ならシャオロンが天使に見える。

「1人で立てるか？保健室まで肩貸すわ」

『ありがとう』

そう言い、シャオロンの肩を貸りようとした瞬間

「A！大丈夫か！？」

と言うイケボと共に、ロボロが現れた。

最悪だ。もしかしたら1番最悪なパターンになるかもしれない。

『ろ、ロボロ…なんでここに…』

「Aの帰りが遅いから、心配して見に来たら、Aの叫び声が聞こえたんや」

どうやら、私の叫び声は1番届いてほしくない人に届いてしまったらしい。

「その怪我…」

「ロボロ、A保健室連れてくで」

シャオロンがそう言うと、膝裏と腰に手をまわされ、お姫様抱っこ、というものをされる。

人生初のお姫様抱っこだが、これではトキメキもクソもない。あるのは足の痛みだけだ。

「ごめんな。痛いかもしれんけど、我慢してくれ」

シャオロンにそう言われ、保健室まで運ばれる。