恋の行方 ページ7
重雲side
『ど、どうしたの重雲』
いきなり手首を掴んで引っ張ってここまで連れて来られて
Aが動揺している事は分かっていた
ここは璃月の外れにある港
ここなら人もあまり来ないはず
Aの家族の話とか、実はぼくの頭には半分も入って来なかった
それはある事がぼくの心に引っかかっているから
今はそれを解かないとどうにもならない
よく分からない衝動に駆られていた
重雲「Aの、好きな人って誰なんだ…？」
恐る恐るその疑問を口に出す
『………』
目の前の彼女は呆けたようにこちらを見ていた
重雲「A…？」
ぼくが名前を呼ぶとハッとする彼女
『なっ、なななんでそんなこと聞くの？！』
予想以上に大げさに驚いたAの反応にぼくもつい驚いてしまう
重雲「な、なんでって言われても！」
思わずそんな事を口走ってしまう
なんでってそんなの
自分でももう分かってるはずだろ？
『………重雲は？』
重雲「え」
まさかの質問返しに硬直するぼく
『そういう重雲は、好きな人…い、いるの？』
上目気味にぼくを見つめてくる瞳
こんなの…
こんなの反則だ
ここで言わなかったら漢が廃る
そんなんでいいのか、ぼく！！！
自分に喝を入れるつもりで拳を強く握りしめた
重雲「ぼ、ぼくは」
心臓がうるさい
重雲「す、、、す、きだ」
口から飛び出してしまいそうだ
『……？』
重雲「ぼくは、Aが好きだ……！！」
体中が火照ったように熱い
言った、言ってしまった
彼女の反応など理解できないほどに頭の中は沸騰している
恐怖と羞恥でどうにかなりそうだ
そんな中必死に気力を保ち返答を促す
重雲「A…は？」
多分、ぼくの口は震えていただろう(暑い)
でも
それ以上に、
『ほ、ほん…とうに……？』
彼女の声は震えていた
重雲「ああ、本当だ！」
必死に、彼女の問いに応える(体が焼けそうだ)
すると
『わたしも』
彼女は
一粒の透明な雫を流しながら(全身が溶けてしまいそう)
『わたしも、重雲が大好きよ』
大輪の笑顔をぼくに向けて咲かせてくれたんだ
……そこで
ぼくの意識はプツリと切れた
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おりんぽす(プロフ) - mさん» 最後まで読んでくださってありがとうございます…！そんなに褒められると照れますが素直にとても嬉しいです！ありがとうございます！ (2023年3月21日 18時) (
レス) id: 7717153494 (このIDを非表示/違反報告)
おりんぽす(プロフ) - ノアさん» ありがとうございます！楽しんでいただけたようで何よりです。初コメ感謝です！！ (2023年3月21日 18時) (レス) id: 7717153494 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - 初コメント失礼します。もう完結してしまいましたが、本当に素晴らしいタイトル回収でした。キャラの性格も綺麗に捉えて文章に表していて、創作とは思えない程に面白い作品でした。この作品を作って残してくださり、本当にありがとうございます！ (2023年3月18日 17時) (レス) @page11 id: 0d9b393e0f (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - わー完結おめでとうございます！ここが初コメになりますがお疲れ様でしたー！ (2022年7月17日 21時) (レス) @page10 id: 7cc6cd9634 (このIDを非表示/違反報告)
おりんぽす(プロフ) - ぼんぼんばくだんさん» 応援ありがとうございました。番外編も楽しみにお待ちくださいませ！ (2022年7月2日 14時) (レス) id: b5af834e2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おりんぽす | 作成日時：2022年6月14日 8時
