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三十六 ページ37

Aside


いつもと同じ、とても静かな朝


穏やかな…………


母「A…!!!ちょっと早く起きてらっしゃい…!!!」


『うぇえええ?!な、ななななに…!!!?』


朝のはずが、


母が私の部屋におもむろに駆け込んで来たのだ


母「いいからっ!!早く!!お父さんの書斎に来なさい!!」


待ってるからね!と母は風の速さで去っていった


寝台の上で呆然唖然として母を見送る…


ん…?父の書斎?


…もしかして父に何かあった、とか?


『と、とりあえず早く準備!』


服を着替えて軽く手で髪を整えてすぐさま書斎へと向かった


ーーーーー


ーーー





『父さん……!』


慌てて駆け込んだ書斎で私が目にしたのは


父「おお、おはようA」


どっしりと椅子に座って書物を読むいつもの父の姿と


母「さ、貴方早くAに見せてあげて…!」


朝一からあたふたと慌てふためく母の姿だ


『一体なんなの……』


はぁ…、心配して損した


また何か仕事の話かなぁ………


あ、璃月港へ行く用事だったらまた、嘉明に会えるかも


なんて考えが頭の中に浮かんでニマニマしていると


穏やかな笑みを携える父の口から衝撃的なことが告げられるのだった


父「実はな……、お前に縁談の話が来ているんだよ」


えんだん?


……はて、えんだん………縁だん………縁、談


『縁談………?とは』


母「相手はうちのお得意様、八雲商会の息子さんよ…!」


父「先月お前が港を訪れた際にご挨拶に伺っただろう?それで気に入って下さったのだと」


私の中で理解が進まないうちに話はどんどん進んでいく


縁談、即ち……男女のお見合い、ということか?


もしかして…相手って、あのしつこい息子のことでは!!


『ちょっと待って、その縁談破棄出来ないの?』


私の質問に二人、特に母が首を傾げた


母「こんなにいい話なのにどこに断る要素があるのよぉ…

あんた、いい年して特に恋人がいる訳でもないんだから早いうちに嫁入りしちゃった方がいいわよ」


『う、ぐ…っ!!た、確かに?別に恋とか愛だのにうつつは抜かしてないですけど?』


父「八雲商会は近年成長を続ける活気のある商会だ。お前が嫁いでくれたらうちも安泰、お前の今後も心配ないだろう」


父までもがこの縁談に賛成だなんて予想外だった


父は私の気持ちを大事にしてくれるって思ってたのに…


こうして私の抵抗虚しく


縁談の話は着々と水面下で進められていくのであったーーー

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おりんぽす(プロフ) - るみさん» 率直なご感想ありがとうございます!とても嬉しいです☺️更新のモチベにつながります˚✧₊⁎ (2月26日 20時) (レス) id: f4e7ffa9c5 (このIDを非表示/違反報告)
るみ(プロフ) - 好きです(コメント失礼します)大事なことなのでもう一度言います(?)好きです!!! (2月26日 1時) (レス) @page38 id: 270f4769cf (このIDを非表示/違反報告)
おりんぽす(プロフ) - 星空ブリキさん» 以前も万葉くんの小説にコメントくださいましたよね…?!変わらず応援してくださって本当に嬉しいし励みになりますありがとうございます😭!嘉明くん推しなんですね!彼の魅力を引き出せるよう頑張ります! (2月15日 10時) (レス) id: f4e7ffa9c5 (このIDを非表示/違反報告)
星空ブリキ(プロフ) - おりんぽすさんの作品をいつも楽しく拝見してます! まさか推しの小説を書いている……………!!? めっちゃ嬉しいです! (2月14日 16時) (レス) id: 2cdbc326e2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おりんぽす | 作成日時:2024年2月12日 21時

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