三十三 ページ34
深緑side
毎朝の日課、茶摘みをこなしながら私はこそりと友人達に問いかけた
深緑「ねぇ、最近Aちゃんの様子がおかしいと思わない?」
紫薇「そうかしらぁ?」
花琳「私も同じこと思ってたわ!璃月港から帰ってきてからよぉ!」
二人の友人もすぐさま反応を見せる
それは数日前に璃月港から帰ってきた雇い主のお嬢さん
Aちゃんの話題
深緑「やっぱりそうよねぇ!ため息が多くなったというか…」
紫薇「そういえば…早茶の時も今まで以上に占いに熱心…というか没頭している感じね」
今も少し上の方で茶を摘んでいるAちゃんの様子を三人で盗み見る
『……………はぁ』
何かを物憂うような表情でため息をつく様子はここ最近何度も見る光景だ
深緑「ほらっ、今もよぉ!」
あらほんと!と二人は手で口を押さえた
おばさんの噂話好きの血が疼く
おそらくあれはーーーーー
ーーーーー
ーーー
ー
母「Aに、想い人ぉ………?」
あらあらまぁまぁ親子揃って鈍いのね…
頬に手を当ててふぅ、とため息をつく
いつもの早茶の席で私たちはAちゃんの恋バナというやつに花を咲かせていた
ちなみに当の本人は今日はお父様のお手伝いをしているらしく不在
深緑「そうよ、間違いないわ…きっと璃月港で運命の出会いをしたのよ!」
紫薇「若いっていいわぁ……」
母「そんなことあるのかしら……」
明らかに恋する乙女の悩ましい表情だったと思うのだけど
絶対にそうだと口を開こうとすると横から花琳が大袈裟に手をパチンと叩いた
その後に皆一斉に花琳の方を向く
花琳「そういえば最近Aちゃん、紅を塗ってるじゃない?」
何の話かと思えば…
紫薇「前に貴女があげたってやつかしら」
そう、璃月港に行く前に花琳が娘から貰ったものをAちゃんにあげていたはずだ
紫薇の疑問に花琳は首と手を横に振る
花琳「最近気づいたんだけどね、あの紅…私があげたやつとは違う色してるのよぉ!」
深緑「な、なんですって…!」
ここでさらに重要そうなキーが追加されて私たちの会話のピークが最高潮に達した
紫薇「そ、それってつまり…誰かがAちゃんに紅を送ったってこと…?!」
母「化粧っけない娘だと思ってたけど確かに最近紅だけさしてるわ…」
各々盛大なリアクションをとったのち、
私たちは互いの顔を見合わせては綻ぶ笑みを止められはしなかった
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おりんぽす(プロフ) - るみさん» 率直なご感想ありがとうございます!とても嬉しいです☺️更新のモチベにつながります˚✧₊⁎ (2月26日 20時) (レス) id: f4e7ffa9c5 (このIDを非表示/違反報告)
るみ(プロフ) - 好きです(コメント失礼します)大事なことなのでもう一度言います(?)好きです!!! (2月26日 1時) (レス) @page38 id: 270f4769cf (このIDを非表示/違反報告)
おりんぽす(プロフ) - 星空ブリキさん» 以前も万葉くんの小説にコメントくださいましたよね…?!変わらず応援してくださって本当に嬉しいし励みになりますありがとうございます😭!嘉明くん推しなんですね!彼の魅力を引き出せるよう頑張ります! (2月15日 10時) (レス) id: f4e7ffa9c5 (このIDを非表示/違反報告)
星空ブリキ(プロフ) - おりんぽすさんの作品をいつも楽しく拝見してます! まさか推しの小説を書いている……………!!? めっちゃ嬉しいです! (2月14日 16時) (レス) id: 2cdbc326e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おりんぽす | 作成日時:2024年2月12日 21時