君を笑顔にする魔法【リネ】

story.17 ページ20

Aside


久々にこんなに笑った気がした


2人は何故わたしがこんなに笑っているのか分からずに呆気に取られているようだ


『ふふっ……リネットって、機械が苦手なの…？』


リネ「うん…、なのに洗濯を任すべきじゃなかったよね…」


リネット「この前、使えたから大丈夫と思った」


リネ「それはフレミネがずっと手伝ってくれてたからだよ」


リネの突っ込みにリネットが段々と小さくなってしまっている気がする


壊れた洗濯機のことは別にどうでも良かった


久しぶりにこの家で笑うことが出来たから


『あの、洗濯機のことは気にしないでいいよ』


リネ「え？！そんなわけには…」


リネット「ちゃんと、直すわ」


負い目を感じているのだろうか


いつも控えめな印象のリネットがリネよりもぐいっと前に出てくる


洗濯機の事は修理すれば済むし…


『それなら、洗濯機が直るまでの間…2人のお家で洗濯をお願いしてもいいかな…？

わたしも今体調を崩しているし…、それだけでもすごく助かるんだけど…』


毎日…少しでも2人の顔が見れたら


うれしい、かも……


なんて思ったり思わなかったり………


リネット「私するわ、毎日任せて」


リネ「ほんっとうにごめんね…！僕ももちろん手伝うよ！

それと洗濯機の修理に関しては僕の弟に任せて欲しいんだ」


機械が得意な弟さんもいるなんて


リネの家族はどうやら多彩な才能を持っているようだ


『それじゃあ…今日明日くらいだと思うけど、よろしくお願いしますっ』


と、軽くペコッと頭を下げると


何だか頭がぼうっとする


…まずい、


わたし、熱出してるんだったな


リネ「リネット、ほら改めてお礼と謝罪を……

…って、A？！」


リネット「顔が真っ赤だわ」


リネ「真っ赤だわ！じゃないよ〜？！リネット、氷嚢持って来て…！」


クラクラとして世界が回る


と思ったらもう手遅れ


リネとリネットの慌てる声が聞こえた気がしたけど…


わたしの意識はそこで一旦途絶えた

story.18→←story.16

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す