雪の降る夜 ページ7
『はい、これで大丈夫』
｢ありがとう！Aお姉ちゃん！｣
春から父との暮らしが始まり、早くも初めての冬を迎える
Aの人柄と確かな医者としての腕の評判は瞬く間に広がり、今では立派な父の右腕として医者を務めている
本日最後の処方が終わり、後片付けを始める
毎日様々な人々が来るせいもあり一日はあっという間にすぎるものだった
『今日も頑張った〜』
そう呟くとAは白衣を脱ぐ
外を見ればもう日は落ちていた
『父様遅いなぁ…どこかで人にでも会ってるのかな』
父は学会に出席すると午後から診療所を空けていた
夕時には戻ると話していたが、帰ってくる気配がない
心配しながらも食事の用意をしようと窓に背を向けた時、何かの視線を感じる
ー！？
咄嗟に振り返るがそこには何もいない
不思議に思いながら、懐中電灯を持ち一度外へ出る
『？…父様…？』
暗闇の中、人影が見えると父かと思い声をかける
しかし、聞きなれたはずの父の声では無い声が返ってきた
｢グヘヘヘッ！女ダァ！久シブリノ柔ラカイ肉ダァ！｣
『！？だ、だれ！？』
灯りを当てれば声の主の姿がはっきりと見える
あれはなんだ？人では無い
化け物などこの世に存在したのだろうか
身体が恐怖で震え上がる
逃げなければと頭でわかっていても動くことが出来ない
手が足が震える
まさか父は襲われたのか？
無事なのだろうか
｢中々ノ上玉ダナァ？ジックリ味ワッテヤロウ｣
逃げなきゃ
逃げなきゃ…！
ーガンッ
｢グアアアアア！！｣
｢A！！｣
近くまで迫った化け物の腕が飛び、血が舞う
それと同時に自分の名を呼ぶ父の姿が目に入った
『と、父様！！…！父様！目が！』
父の右目が閉じられ、流血している
手には斧が握られていた
父はAの手を引くと走り出す
『とっ、父様！』
｢今は逃げるのが先だ！！｣
この場から離れなければと本能が言っている
何としてもこの子だけは
Aだけは守らなければ
Aの腕を掴む手にグッと力を入れた、その時ー
｢オマエ先二ブッ殺ス｣
目の前には化け物がいた
｢！！｣
何故だ…何故だ腕が元通りになって…！！
逃げられない！！
｢A！走れ！！｣
『！で、でも…！』
｢早く！！｣
『っ！…助けを呼んでくるから！！！』
Aは得体の知れない化け物と対峙する父の身を案じながらも、その場を走り去る
どうしたらいいか等わかるものか
ただ助けを、なにか武器を
必死に街の中を走り回る
。
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涼(プロフ) - 柚葉さん» 返信ありがとうございます！私のページに飛んでいただくと、マイボード宛にメッセージができるようなので、そこにサイト名とかを書いていただくことはできますでしょうか？ (5月10日 17時) (
レス) id: a683de9e79 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - えーー！！どうすればいいですか？ (5月10日 7時) (レス) @page4 id: d20b43a216 (このIDを非表示/違反報告)
涼(プロフ) - 初めから全て読ませていただいてとっても感動しました！続きがすごく気になります。不躾なお願いではありますが、どのサイトで更新されているのか教えていただくことは可能でしょうか。よろしくお願いします。更新頑張ってください (5月10日 2時) (レス) id: a683de9e79 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - えーー😭😭😭 (2022年3月24日 20時) (レス) @page4 id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
月の舞 - 暁さん» 初めまして、最初から読ませました。とても面白いです^ ^ド直球な煉獄さんと主人公ちゃんが面白いです^ ^続きが気になります。更新頑張って下さい！ (2021年12月7日 20時) (レス) @page3 id: d531dd11f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁 | 作成日時：2021年11月14日 19時
