お 見 合 い【時透無一郎】

29，助けてほしい ページ32

貴方side







春風さんは涙目でそう訴えてきた。









……………なんだか、話を聞いているだけで心が痛くなってくるなぁ。









天野さん………酷いけど…………何かが心に引っ掛かる…………気がした。









春風「………………助けてほしいの！！」









貴「ｺｸｯ勿論、助けるよ！私達に任せて！頑張るぞー！！！」









一同「「「「おー！！」」」」









春風「皆さん………ぐすっ…………ありがとう……」ﾆｺｯ









泣きながら笑顔を作る春風さんは、なんだか触れてしまえば霧のように消えてしまいそうだった。









………でも、私たちに助けられるのかな。









もしかしたらこれは、罠かもしれないし………………。ってそんなわけない！！春風さんは嘘をついているようには見えなかったもん！！









それに炭治郎達が何も言わないから信じていい筈だし！！









ぱんっと頬を叩いて意気込む。









貴「じゃあ、放課後天野さん達の元へ連れていってね。」












春風「えぇ！私達も行く！」









貴「ううん。私だけで大丈夫！」









高橋「え？でもA。大丈夫…なの？」









有「何されるか分からないだろ？危ないから一人で行くのは辞めろよ」









有一郎と美夏の言葉に首が折れちゃいそうな程、頷く皆。









貴「………大丈夫！大丈夫だから！！大丈夫！！」









カ「A、語彙力がなくなってる……」









炭「…………分かった。俺はAを信じる。でも、本当に危なかったら俺を頼ってくれ！！」









炭治郎！！彼の言葉に続き善逸と禰豆子ちゃんも頷いてくれた。









善「Aちゃん。俺、応援してるから！」









禰「私も応援してる！A先輩……無事でいてくださいね！」









そして、カナヲとアオイと伊之助も。









伊「Aは俺様の子分だからな！！！絶対に帰ってこい！」









伊之助……！アオイとカナヲも彼の言葉ににこやかに微笑んで頷いてくれた。









有「俺も………Aを信じてるからな。頑張れよ」









高橋「ｺｸｯA！殴られたり殴られそうになったりしたら私に言ってね！そのときは天野さんを倒すから！！」









……一人変なことを言ってる気がするけど気にしない。









ふと、何処からかまた視線を感じた。









でも辺りを見ても何もない。変なの








？「……………」

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