お見合い相手がやって来た【忍たま】

【二十二】　南蛮語 ページ22

「じゃあじゃあ！「こんにちは」とか挨拶を南蛮語で言うと･･････！？」
『えっ、えっと･･････Hello･･････ですかね？』

別に南蛮語が得意なわけではないのに彗ちゃんが興味を持ったのは
南蛮語だった。

私だってあんまり知らないのに。

夕食のおかずの生姜焼きを口に入れる。
(美味しい、美味しい･･････！)
お箸が止まらない。

あそこにいるおばちゃんが作ってるのかな。
挨拶できなかったからな、この食器を返すときに挨拶しよう。


「Aさん！えっと、えっとぉ･･････！この今日のおかずとかは！」


焦って色んなことを聞こうとする彗ちゃん、可愛い。
小動物みたいね。


『あ、少し聞きたいことあるんですが･･････』
「？大丈夫ですよ」

『久々知君って私のこと嫌いなのでしょうか？』
「･･････久々知ですか？」

久々知君はどことなく冷たい。
目線だったり態度だったり。

認めてもらえてないのかもしれない。

何か悪いことしたかな、なんて考えつつも。


「別に久々知は･･････もともと人が良い性格ですから。豆腐が好きで、それでもでも優秀で優しいです」
『ですよねぇ、三郎さんの友人ですからきっと素晴らしい方だと思いますが･･････』

「別に三郎は関係ないと思いますよ」

へらっと笑って夕食を食べ始めていた。
認めてもらわないといけないためか焦ってしまう。



「･･････良ければまた南蛮語を教えてもらっても？」
『勿論、良いですよ』

そんな約束を交わしたところで食堂の入口から誰かが入って来た。
それは前にも食堂であった彗ちゃんのお友達だった。


･･････なんか、凄い目で見られてる。


　

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