絶対に堕ちない！！【urt】

４２　アクシデント ページ48

A視点

よく晴れた秋の日。
私達は、体育祭の準備をしていた。

係に分かれて、道具を運んだり、テントを立てたり…。
学年に関係なく、みんなで準備。

私はくろちゃんと一緒に、テント立ての係になっていた。

『テントの布くださーい！』

96「A、布地後ろにあるで！」

『あ、ホントだ。』

「１年生ちゃん可愛い〜。」

一緒に準備している先輩方も優しくて、みんなでほのぼのとしていた。



「テント立てるから、手が空いてる人来てー！」

少し遠くで骨組みを固定していた先輩が呼びかけた。
丁度一段落したところだったから、私も行くことにした。

『はーい。』

「よし、じゃあ角持ってー、せーので立てるよ。」

「「せーの！」」

立てて、釘で固定して。
上手く行った！と、思った矢先。

私達の隣でも、別のテントを立てていたらしく。
同じように釘で固定していたのだけど。

『わっ。』

突然強い風が吹き抜けて、隣のテントがぐらりと傾いた。

「きゃああ！」

傾いたテントが、釘を打っていた先輩に倒れかかっていた。

助けないと、そう思うより先に体が動いていた。


咄嗟にその先輩の腕を引いて、布の方に倒れ込んだ。

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