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り｢何があったの？｣
て｢…りょうの話して、そんだけ｣
り｢ほんとに？｣
て｢ほんとだって｣
り｢何でA泣いてたの？｣
て｢りょう、Aのこと頼んでいい？｣
り｢待ってよ、質問に____｣
答えろよ、とりょうが言う前に、言葉が止まった。
何だ？と辺りを見回すと、いつの間にかメンバー達がいた。
て｢え、｣
虫｢てつや、一旦みんなで話しとこうよ。Aもメンバーに入るんでしょ？｣
て｢ざわくん、Aは、｣
虫｢いるよ、…ここに｣
｢てつや、｣
泣きながら走っていったあいつは、いつの間にかここに帰ってきていた。
多分、ざわくんが連れてきたんだろう。
ここを出ていくAと、ちょうどざわくんたちが出くわして、だ。
虫｢まずね、Aが泣いてた理由。僕たちも分からんから。多分、てつやにしかわからんでしょ｣
て｢言っていいん、A｣
Aの方を向くと、言わないで、と言うように首を振った。
て｢Aが泣いてた理由は、分かるんだけど、言えん｣
虫｢それじゃあ解決しないじゃん｣
｢ざわさん、ごめんなさい。私が言ったの。言わないで、って｣
虫｢……じゃあ、仕方ないね｣
次、とざわくんが言葉を続ける。
虫｢Aに加入して貰うか、どうか｣
て｢それは、｣
決まっとるやん、と俺が言葉を続ける前に、ざわくんが言葉を遮る。
虫｢てつやさ、リスク、分かっとるん？｣
て｢リスク、？｣
虫｢そう、男所帯に、Aが加入するリスク｣
虫｢確かにね、今はまだ1万人前後しかおらんよ。でも、これから登録者数増えたらどうするん？Aが叩かれることだって増えるよ。それで、僕たちが守れる？Aを守ってあげられるの？｣
り｢俺が、守るよ｣
りょうが、声を上げた。
り｢Aのこと、俺が守るから｣
て｢りょ___｣
｢いいよ、守ってもらわなくても｣
それは、どういうことだろう。
東海オンエアに加入するのは辞める、ということだろうか。
｢自分のこと、自分で守るから｣
その目には、決心と、きっと何があっても揺るぎそうにない、何かがあった。
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作者名：おまめ | 作成日時：2023年4月3日 2時
