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「おはよ」
「おはよー、昨日、どうだったの」
「んー、りょうくんがかっこよかった」
はいはい惚気ね、とそのまま軽く流され、そのまま席へと座る。
「そういえばさぁ」
「んー?」
「デート、休日行かないの?」
「休日、かぁ」
「行ったことない?」
「うん、多分」
「多分ってあんた…」
「りょうくんさぁ、部活忙しいから休日空いてないんだって」
「あー、運動部あるあるねぇ」
「そー」
「行きたいって思わないの?」
「思う、けど、無理言えないやん」
「無理では無いとは思うけど」
「無理って言うか…わがまま?」
「そんなのわがままのうちに入るかねぇ」
「私と付き合ってくれてるだけでも嬉しいのに、これ以上わがまま言えなくない?」
「んー、わがまま、ねぇ。1回さぁ、言ってみれば?」
「何を?」
「休日、どっか行きませんかー、って」
「あー、確かに」
「ほら、有言実行!行ってきな!」
有言実行というか、言ったのはあんたの方でしょ、とは言えないまま、りょうくんのクラスへと向かった。
「りょうくん、いる?」
「あー、いるよ」
ふくおー!と大きな声で呼んでくれたはいいものの、変に目立つ。
り「あー、どうしたの、A」
「ちょっと、お話」
り「そっかぁ」
へにゃり、と笑うりょうくんに胸がきゅん、と締め付けられるのを感じ、顔が真っ赤になってしまう。
り「なに、顔赤い」
「だ、って…」
ん?と首を捻るりょうくん。
だから、それがかっこよくて話せないの!と言いたいのを堪え、本題を口にする。
「あのね、休日、会えないかなぁって」
り「休日、かぁ」
「やっぱり、厳しい?」
り「基本部活とか大会あるんだよね」
「そうだよねぇ」
り「来週」
「へ?」
り「来週なら、空いてる」
「ほんと!?」
り「うん」
明後日までに行きたいとこ考えといて、とりょうくんが言って、そのままりょうくんは教室へ戻った。
やったぁ、りょうくんと休日デートだ!と逸る気持ちを無理やり抑えて、教室へと戻った。
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作者名:おまめ | 作成日時:2023年4月3日 2時