過去を思い出す。 ページ13
父「うるせぇ!お前は黙って俺の言うこと聞いて、金稼いで来れば良いんだよ!!」
兄「は、何言ってんだよ親父!」
父「コイツさえ居なくなれば、もっと良い酒が飲めんだろ!?」
兄「俺がもっと稼げば良いんじゃないのかよ!?」
父「あぁ?こんな目の色が気持ち悪い奴を生かしておいても役に立たねーし、俺らが変な目で見られるだろ?それにコイツを捨てれば、近所に変な目を向けられねぇし、酒は増えるで一石二鳥じゃねぇーかよ。」
そうだ...
自分の目色は、水色だったよ_
昔は父の酒癖が強くて、働きもせずに医者の兄の稼ぎで酒を飲んだ。
母は私が変な目の色で生まれた事を憎んではよく、私を罵って蹴るは、殴るの毎日。
そんな自分を唯一助けてくれたのは、兄だった_
父「さもねぇーと、お前を母さん...Aも今ここで殺すか?捨てて来て自分と母さんが生き残る方が良いよなぁ?」
兄は、「医者が居なくなると救える命も少なくなる。」と言っていた。
きっと私を捨てるか、三人共ここで死に患者を捨てるか。
兄「ごめんなA...兄ちゃんが守ってやるって約束したのにッ...守ってやらなくてごめんな...ッ」
兄さん...
そう、兄さんは正しい判断をして私を捨てた。
兄は稼ぐ人間だったため、父と母は私にだけ手を挙げて虐待し、兄には手を決して出さなかった。
兄は医者の助手を務めていたので給料はまあまあ良い方。
仕方ない事だし、その現実からは逃げられない。
私が疲れて寝ている隙に運んで置いて行き、だいぶ時間が経った頃に自分は目を覚ました。
『どこ...?』
気付けば、夕日は沈み真っ暗な知らない山の中。
歩いて下山しようとも、足の骨が蹴られたり物をぶつけられたりで骨にヒビが入り、歩く事が難しかった。
そこら辺に落ちている長めの木の棒を杖の代わりにして、力を振り絞って歩いた。
そこで自分は、人生で初めて鬼を見た。
鬼「お、痩せかけた女のガキが居るな。」
『...』
何も思わなかった。食べられようとする瞬間まで、兄以外の誰にも愛されなかったから、必要とされなかったから、全てがどーでも良くて...
「守ってやらなくてごめん...ッ」と言った兄の声。
寝ている時でもその声が聞こえ、覚えていた。
でも、あの時「これから死ぬ」と思って...殴られたり蹴られたりして疲れて、疲労で気絶する瞬間。
最後に見えたのは、
“貴方”が刃を振るう、後ろ姿だったなぁ...
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ラムネ - ヨッシー2号さん» 頑張って今日は後編まで出しますw (2020年3月2日 14時) (レス) id: 1a10dbe1cb (このIDを非表示/違反報告)
ヨッシー2号 - 続きッ!続きをッ!くださいッ! (2020年3月2日 13時) (レス) id: 068bdbacd4 (このIDを非表示/違反報告)
ラムネ - らい太郎さん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2020年2月29日 13時) (レス) id: 1a10dbe1cb (このIDを非表示/違反報告)
らい太郎(プロフ) - 真衣ちゃァァん!私真衣ちゃんみたいなキャラ?悪女からいい子に、見たいなキャラが好きで、ほんと!ありがとうございます!←最新頑張ってください! (2020年2月28日 23時) (レス) id: 61d99012e6 (このIDを非表示/違反報告)
ラムネ - マドレーヌさん» すみません、悪女の苗字を変更しました! (2020年2月27日 22時) (レス) id: 1a10dbe1cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラムネ | 作成日時:2020年1月5日 23時