もし他人だったらこの一線は越えられたのだろうか２

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『えっと、、、何で居るの？』




「なんで居るってそりゃあんだけ大っきい声出されれば来るだろ」




『あー…ハハハ…』




自分の声のデカさに感謝だわ




「しっかし、あんなんひでぇな、怪我とかない？ごめんな早く来れなくて…」




安心して少しだけ泣きそうになる




『ありがとう…
でももう大丈夫だか…ふぁぁっ！』




「うおっっ！」




体制を持ち直そうと足に力を入れた瞬間激痛が走りバランスを崩してそのまま後ろにもたれ掛かるように倒れた




「おいおい、大丈夫じゃねぇだろ…」





『ごめ…なんか足やっちゃったみたい……
動けそうにないから私このまま休んでくから先皆の所に行ってきな？』




あ〜最悪だ…ジンジン痛みがくる




「いいよ、もう撮影終わったし…」





『今日ここで仕事だったんだね』





「A…」





『ん〜？』



「何で水着紫じゃないの？」





『……は！？今この状況でそれ言う？！』




太陽に照らされている柄の無い真っ黒なビキニ



話を遮ってまでこんなことを言うのかと驚きを隠せない




ジーッと水着を見ている稜雅



『そ、そんな見ないでよ…』



必死で濡れて砂が付いている汚れているTシャツで隠した




「おまえ、そんな汚えTシャツで隠すなよ」




笑いながら後ろでモゾモゾしている



恥ずかしい…




「そんな格好でいるから男が近寄ってくるんだよ、これでも着とけ」






頭の上に稜雅の香りがしたシャツを被せられた





『え、でもこれ…』




これ着たら稜雅何も着てないことに……



「俺はもう一枚着てるから大丈夫」





振り返ったら別のTシャツを着ていた



いや、着てるんかい！！




「あーらなにー？裸かと思った〜？やだ〜」



一瞬でもそう思った自分を殴りたい




『あ〜イケメンにナンパされ無いかな〜』






「あんな状況になってもそれを言う？！馬鹿なの！？こーんな近くにイケメン居るのに？！」




『残念なイケメンな』




「助けてあげたのにそれは無いでしょ」





こんな会話をして稜雅と初めての甘くてちょっぴり痛い海を過ごした

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